内視鏡検査の専門医インタビュー (うれしの外科・胃腸科クリニック)

内視鏡検査

苦しく痛いとのイメージで受けることをためらいがちな内視鏡検査。患者さんの苦痛を軽減する検査を追究。

嬉野 二郎先生

2017/12/01

MEDICALIST
INTERVIEW
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うれしの外科・胃腸科クリニック
嬉野 二郎 院長
Jiro Ureshino

  • 身体障害者福祉法指定医
  • 生活保護法指定医
経歴
  • 昭和23年 佐賀県白石町に生まれる
  • 昭和42年 佐賀県立白石高校卒業、1年浪人後、久留米大学医学部入学
  • 昭和49年 卒業、同大学第2外科学教室に入局、外科学を研修、その後、国立小倉病院、門司労災病院、久留米大学高度救命救急センター、糟屋郡篠栗病院等に勤務
  • 平成3年10月 うれしの外科・胃腸科クリニック開院

こんな方は胃の内視鏡検査を受けましょう

こんなことが気になりませんか?

  • 胃もたれ、胸やけがする
  • 口内炎が頻繁にできる
  • おへそよりも上の部分が痛くなる
  • 食欲が落ちた
  • 体重が減ってきている
  • 45歳以上である
  • 胃の検診を1年以上受けていない
  • 血縁に食道がん、胃がんの経験者がいる

上記の症状や項目に該当する人は、胃の内視鏡検査がおすすめです。

胃の内視鏡検査ではこんな病気がわかります

  • 逆流性食道炎
  • 食道がん
  • 胃ポリープ
  • 胃炎、胃潰瘍
  • 早期からの胃がん
  • ピロリ菌感染の有無
  • 十二指腸潰瘍

これらの病気や症状の状態や進行具合を詳しく調べることができます。いずれの病気も早期発見が大切なものばかりですが、初期は自覚症状がないケースが多く、小さな病変も見つけることができる内視鏡は、とても有用な検査方法です。少しでも気になる症状が思い当たる場合は、できるだけ早く胃内視鏡検査を受けましょう。

胃の内視鏡はこんな検査です

通常内視鏡は口から内視鏡を挿入します。 小さなカメラを付けた細いスコープを口から食道、胃、十二指腸へ挿入し、内部をカメラ画像で観察する検査方法です。カメラ技術の発達で、小さな病変も見分けることができるようになっています。病変を見つけた場合、切除や採取も検査と同時に行うことができ、患者さんの負担も少ないというメリットがあります。

口から挿入すると、舌の付け根に触れて反射が起き、オエッとなってしまうことがありますが、当クリニックでは鎮静剤を用いており、反射を緩やかにして、患者さんの負担を軽減しています。鎮静剤もごく少量で、検査中に声をかけると反応する程度に抑えた量です。

鎮静剤の効果は少ないものですが、検査後も少しぼーっとしてしまいます。胃内視鏡検査自体は10分ほどで終わる短いものですが、当クリニックでは鎮静剤の効果が切れるまで、1~2時間休んで頂いてから検査結果の説明を受けて、ご帰宅して頂くようにしています。

こんな方は大腸の内視鏡検査を受けましょう

こんな症状や項目が気になる方は、できるだけ早く大腸内視鏡検査を受けましょう。

  • 50歳以上である
  • 血縁に大腸がんや大腸ポリープ経験者がいる
  • 大腸ポリープの診断を受けてから2年以上経過している
  • 検便で陽性反応が出た
  • 検便を受けたことがない
  • 便秘や下痢、血便など、排便の異常がある
  • 便秘や下痢を繰り返すなど、排便が安定しない

大腸内視鏡ではこんな病気がわかります

  • 大腸ポリープ
  • 大腸憩室
  • 潰瘍性大腸炎
  • 虚血性腸炎
  • 大腸がん

大腸の病気は排便などに異常が出るものと、自覚症状がないまま進行するものとがあります。大腸がんは自覚症状がないケースが多い病気です。日本人の死亡原因の第1位はがんですが、その中でも大腸がんは男性で第3位、女性においては第1位を占めているうえに、患者数が年々増えているがんでもあります。

少しでも気になる症状があるか方はできる限り早期に大腸内視鏡検査を受けましょう。自覚症状がない方も、2年に1度程度の間隔で大腸内視鏡検査を受けると、早期発見に役立てることができます。

大腸の内視鏡はこんな検査です

大腸内視鏡検査は、直径10㎜ほどのカメラ付きスコープを、肛門から大腸に挿入して行います。大腸内をきれいにして病変を見つけやすくするため、検査前に下剤を飲んで腸内を空にします。腸内がきれいになったら、検査着に着替え、検査室にお入り頂きます。軽い鎮静剤を服用して横になって頂き、検査を行います。

検査は15分ほどで終了する短いものです。

胃と大腸の内視鏡は苦しい?痛い?いいえ、当クリニックは違います

内視鏡検査について説明

鎮静剤で眠っている間に終わります

当クリニックでは、胃の内視鏡も大腸内視鏡も、少量の鎮静剤を使用して、患者さんが軽く寝ている間に、検査を行います。寝ていると言っても、呼ぶと反応する程度の眠りですが、このおかげで、患者さんは苦痛なく検査を受けることができます。

鎮静剤の使用については、患者さんのご希望をお聞きしますので、使わないで行うことも可能です。

胃と大腸の内視鏡検査は保険適用で受けられる検査です

内視鏡検査について

内視鏡検査は、胃も大腸も、健康保険の対象となります。3割負担の場合、胃の内視鏡は4000円程度、大腸内視鏡は5000円程度で受けることができます。もしも病変を見つけた場合は、切除や採取を行いますので、その場合は胃の内視鏡で4500円程度、大腸内視鏡で5000円程度の上乗せが発生します。切除や採取の場所や数によっては、もう少し高くなる場合もあります。

検査を受けるにあたっての注意

前日21時までに食事、当日は絶食

検査前日の夕食は21時までにお取りください。それ以降は絶食し、当日も朝ご飯はとらないでください。飲み物はお茶や水などを飲んで結構です。

毎日服用している薬がある場合は、事前にお知らせください

当クリニックにご予約をしていただく際に、必ず薬のお名前をお知らせください。ほとんどのお薬は、検査前日まで通常通り服用なさって大丈夫ですが、血液をサラサラにする、ワファー リンやアスピリン製剤などのお薬は、検査の際に切除や採取を行う場合、出血が止まりにくくなりますので、検査前4日ほど、服用を控えて頂いております。

緑内障と前立腺肥大症の方は事前にお知らせください

検査前に、胃腸の働きを止める注射を行いますが、緑内障と前立腺肥大症の方には、この注射ができません。検査前にお知らせください。

検査に力を入れることで、病気の早期発見・治療を大切にしています

胃の内視鏡と大腸内視鏡は、大切な消化器官を細やかに調べることのできる、とても有用な検査方法です。これらの検査で発見することのできる病気は、がんなどの重大な病気が含まれています。しかし、苦しい、痛いとのイメージが強く、検査を受けることをためらわれる方が多いのが残念で、当クリニックは患者さんの苦痛の少ない内視鏡検査を追究してまいりました。苦しくない、痛くない内視鏡検査を、当クリニックで体験してください。病気も早期発見すると、効果的な早期治療を行うことができます。