外科専門医インタビュー (原外科医院)

外科専門医

地域医療の中で外科の役割を考え、安心・安全を心がけて幅広い年齢層まで対応する外科専門医

原 速先生

2017/11/01

MEDICALIST
INTERVIEW
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原外科医院
原 速 院長
Hayashi Hara

  • 外科専門医
経歴
  • 金沢医科大学卒業
  • 九州大学第一外科入局
  • 佐賀医科大学病院外科勤務
  • 九大病院第一外科勤務
  • 浜の町病院外科勤務
  • 平成4年、父の他界を機に原外科を継承、開業医となる。
  • 現在、診療の傍ら粕屋医師会の理事として在宅医療ネットワークに従事、有床診療所
  • 協議会の理事としても活躍中。

地域に、患者さんの生活に寄り添う外科医院。こんな症状はお任せください。

外傷・骨折について

当院は消化器外科や胃腸内科、肛門科もありますが、一番力を入れているのは外科です。しかし、外科という診療科は、患者さんにあまりなじみがないかもしれません。どんなときにかかればよいのか、ご存じない方も多いかもしれません。

外科と言えば、ケガ、外傷ですが、状態や重症度もとても幅広く、高い専門知識と確かな技術が必要とされます。また、外傷に伴う捻挫や脱臼、骨折も当院で治療することができます。外傷や骨折以外で頻度が高いものでは、熱傷、やけどもあります。

また、当院では外科だけでなく整形外科も診療していますのでさまざまな原因から起こる、さまざまな部位の痛みにも、対応しています。膝の痛み、腰の痛み、肩の痛み、筋肉の痛み…日々の生活の中で生じる痛みの原因や治療、再発防止対策まで、患者さんの生活に寄り添った最適な治療を心がけています。

以下に、具体的にどんな症状に対応できるのかを挙げましたので、ご来院の参考になさってください。

<外傷>

・切り傷や刺し傷

割れたお皿やコップで切ってしまった、カッターが滑ってしまった、などの傷が多いですが、釘を踏んでできた刺し傷、交通事故で受ける切り傷や刺し傷などもあり、幅広い種類の外傷です。切った物、刺さった物が雑菌などに汚染されていると、感染症や化膿の心配があります。痛みの様子や腫れ方に注意が必要です。

・割創(かっそう)

硬いものに打ち付けられて割れた傷のことです。包丁が落ちて切ってしまったなどが多いですが、工事現場や農作業中、機械操作中などに起こることが多い外傷です。

・裂傷

名前の通り裂けてできる外傷です。のこぎりなどギザギザの物に擦ってできます。

・擦過傷(さっかしょう)

擦り剥いてできます。転んでひざや手のひらを、自転車のペダルを踏み外して脛を、などの状況で起こります。清潔でないものによってできることが多い外傷で、破傷風などの感染や、化膿のリスクが高い外傷です。

・咬傷(こうしょう)

虫や動物などに咬まれてできる外傷です。野良犬や釣った魚、蛇などが多いです。雑菌や感染症、毒の有無に注意が必要です。

・挫傷(打撲)

わかりやすい表現では打ち身です。転んだ、ぶつかった、落ちた、交通事故d絵車と接触したなどの原因で、皮膚は割れなかったけれど、内部の組織が損傷しています。

<骨や関節の損傷>

・捻挫

関節をひねったり、くじいたり、可動域を超えて動かしてしまったときに、関節組織が損傷して起こります。関節部分に痛みや腫れが生じます。

・脱臼

関節を可動域以上に動かす、引っ張るなどしたときに、骨が外れて起こります。強い痛みと、関節組織の損傷が生じます。

・骨折

転倒や衝突、転落や交通事故、過度の運動や外傷などが原因で、骨にひびや損傷が生じています。強い痛みや変形、腫れが起こります。

<熱傷>

高温の物に触れて生じる外傷です。原因は鍋ややかん、カップ麺やお茶、コーヒーなどのお湯や揚げ物油、炊飯器やポットの吹き出し口やファンヒーターなどの湯気や熱風などが多いです。個体のものではアイロンやストーブに注意が必要です。また、湯たんぽやホットカーペットで起こる低温やけどもあります。塩酸や硫酸などの薬品に触れて生じるのも、熱傷に分類されます。

熱傷の深さによっては、痕が残りやすくなることもありますので、早めにご来院ください。また、熱傷は、深さだけでなく面積によっても重症度が異なります。手のひら以上の広さの熱傷は、ご来院ください。

<痛み>

・膝の痛み

膝の痛みの原因は、大きく分けると、スポーツによるもの、生活や加齢によるもの、炎症や腫瘍など、病気によるものの3つになります。スポーツによる膝の痛みには、突発的な外傷を原因とするスポーツ外傷と、使い過ぎによるスポーツ障害の2つに分けられます。生活や加齢による膝の痛みは、膝の関節組織の劣化や変形が原因で生じます。病気による膝の痛みは、例えばインフルエンザの関節痛や、リウマチなどの自己免疫疾患、関節に細菌が感染して起こる関節炎などがあります。

・肩の痛み

肩の痛みは、軽いものでは肩こりの痛み、肩関節周囲炎と呼ばれる四十肩や五十肩などのように、肩の関節組織が損傷して起こる痛みと、胸郭出口症候群などのように神経が障害されて起こるものなどがあります。

・腰の痛み

腰の痛みの原因はさまざまで、椎間板ヘルニアなどに代表される、腰の骨や筋肉、関節の異常で起こる痛みと、炎症や腫瘍などによる痛み、神経の障害や異常が原因で起こる痛み、内臓の異常が原因の痛みから、ストレスなどの心因性のものまであります。

腰は、体の中心で体重を支え、バランスを保つのに重要な役割をしています。同時に、大きな負担がかかっている部位でもあります。腰の痛みは生活に大きく影響しますので、早めにご来院いただき、正確な診断で適切な治療を受けてください。

・筋肉の痛み

筋肉の痛みには、運動後などに生じる痛みの他、インフルエンザやリウマチ性多発筋痛症、筋炎や線維筋痛症などもあります。

・その他関節の痛み

首や手首、手足の指の関節、肘など、痛みはさまざまな部位で生じることがあります。痛みの後ろに神経などの病気が隠れていることもありますので、つらい痛みは我慢せず、ご来院ください。

地域の中に外科があるとその地域は安心できます。

内科のクリニック等で外科的処置が必要な時に、内科のクリニックから外科の有床診療所へ引き渡し外科的処置ができ連携がとれるからです。

当院は、一般病床8床の有床診療所です。在宅療養支援診療所としての機能を有する医療機関ですので、24時間、365日での在宅療養に対応しております。

また、整形外科医・理学療法士がいますので、外科的処置後もちゃんと治ってもらうために整形外科的処置・リハビリを行っています。

当院では、地域医療が何を求めているかを最優先に考え、これを基盤として安全で信頼される医療人としての医業を実践し“皆さまと共に悩み、行動し信頼されるホームドクター”をめざして研鑽を続けます。

地域のかかりつけ医として、患者さんとそのご家族を支えてまいります。