EDの専門医インタビュー (池上泌尿器科クリニック)

ED

泌尿器科専門医として信頼関係を大切し、質の高い診療・ED(勃起障害)治療をご提供します。

池上 浩規先生

2017/09/19

MEDICALIST
INTERVIEW
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池上泌尿器科クリニック
池上 浩規 院長
Hiroki Ikegami

  • 医学博士
  • 日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医

年齢に関係なく若い人でも発症する「ED」

EDに関して取材

ED(イーディー)・・・Erectile Dysfunctionの略で「勃起機能の低下」を意味し、日本語で「勃起障害」あるいは「勃起不全」と言います。 EDとは、勃起しても十分な硬さが維持できない、途中でなえてしまった、満足のいく性交ができない、なかなか勃起しないなどと感じる人は、いずれも EDの疑いがあります。

  • ・朝立ちしなくなった
  • ・挿入しても途中でペニスの硬さがなくなり中折れしてしまう
  • ・勃起をしても十分な硬さを得られない
  • ・興奮し性欲はあるのだが勃起しない
  • ・いつも勃起しないというわけではない
このように色々な症状があります。 専門的には、「性交時に十分な勃起やその維持ができずに、満足な性交が行えない状態」と定義されています。 年配の男性が起こる病気と思われがちですが、最近では歳のせいだけではないことがわかっています。 ストレスや不規則な食生活、運動不足やお酒の飲み過ぎ、喫煙などの生活習慣が原因でEDになる人も増えてきています。 高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の方はEDになる可能性は高くなります。
  • ・ストレス、うつ、不安などの心理的な要因を抱えている
  • ・糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を患っている
  • ・脳出血、脳腫瘍、脳外傷、パーキンソン病、アルツハイマー病などの神経系の障害
  • ・前立腺がん、膀胱がん、直腸がんなどの摘出術を受けたことがある
  • ・その他、泌尿器科系の疾患や腎不全など
上記に該当する人はEDが起こる可能性は高くなります。

また処方された薬による副作用の影響でEDになる薬剤性EDという症状もあります。 アメリカでは高い割合で薬剤性EDが発症する患者さんも多いようです。 処方された薬を服用する前には、必ず医師や薬剤師から副作用の影響について確認しましょう。 また風邪薬などの市販薬でもEDになる恐れはあります。風邪薬は中枢神経系の薬なので、影響が出る可能性はあります。 その他にも、精神病の薬の副作用でEDになる可能性はあります。うつ剤、抗不安剤、向精神薬、抗けいれん薬などです。 AGA(男性型脱毛症)と呼ばれる薄毛を治療する薬「プロペシア」の副作用でもEDになる可能性はあります。 処方の際に副作用に関してしっかりと説明を受けましょう。

EDの処方は保険外診療になりますので保険証は必要ございません。はじめての方は安全にご使用いただくために、最近受けた人間ドックや他の病院の検査データを持参下さい。また現在服用中のお薬の名前がわかればお知らせください。

 

当院ではまず初めにEDについての質問票を書いてもらいます。質問票は勃起を維持する自信や、性交の満足度など、国際勃起機能スコアに基づいています。EDのスクリーニングや治療の効果判定にも使われています。

当院が処方するED治療薬に関して

当院が処方するED治療薬に関しての説明

現在日本で承認されているED治療薬は3種類あります。1999年にバイアグラ(クエン酸シルデナフィル)、2004年にレビトラ(クエン酸バルデナフィル)、2007年にシアリス(タダラフィル)が承認されました。 バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類の大きな違いは、効果時間、食事やお酒との関係があります。 各々特徴があり、新しくなる分使いやすくなっています。 薬が効いているときの勃起が強いED治療薬や、自然な感じのED治療薬などどれぞれ特徴があります。 勃起が強く、硬い勃起が得られると刺激に対して比較的鈍感になり、射精までの時間が掛かるといった副次的な影響もあります。 バイアグラは多くの愛用者がいますが、数年前に後発(ジェネリック)医薬品が承認されてからは若い方にも人気があります。 効果時間は内服後1時間経過してバイアグラは4時間前後、レビトラは6~8時間と短いですが、シアリスは36時間と大変長く、時間的に余裕があります。 副作用は顔のほてり、目の充血、頭痛、鼻づまり、動悸などがありますが。顔のほてりや目の充血は比較的多くの人に認められますが、副作用としてあまり心配しなくてよいものです。 効果や副作用は個人差がありますので飲み比べて一番良いものを選択されることお勧めします。

泌尿器科専門医による処方で安心できる治療をご提供いたします。

泌尿器科が扱う臓器は上皮小体(副甲状腺)、副腎、腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺、精巣などと以外に多く、疾患は悪性だと前立腺がん、膀胱がん、腎がんなど、良性だと前立腺肥大症、尿路結石、尿路感染症、勃起不全などがあります。勤務医時代に数多くの泌尿器科疾患を診るうちに自然に専門医資格の必要性を感じるようになりました。

勤務医時代は泌尿器科代表疾患の排尿障害、がん、尿路感染症、結石などの病気を診ることが多く、EDを診る機会はほとんどありませんでした。2003年に開業してから数多くのED患者さまを診るうちにED診療も専門分野となりました。

10年以上前に男性を対象として行われた調査ですが、成人男性の4人に1人が“勃起が十分でなく、時々性交ができない”中等度ED、もしくは、“勃起しないため常に性交ができない”完全EDです。“たまにできない”軽度EDを含めると、EDと診断される人はさらに増え、外来患者での調査で成人男性の約半分でした。 EDの多くは高齢者ですが、実は高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病、また喫煙、肥満、運動不足、ストレスなどが原因となる方もいます。当院には50歳以下の比較的若いED患者さんが多く来ています。ストレスや疲労からくる心因性のEDが多いのですが、お薬を数回飲むことで、自信を取り戻してEDが治ったという場合が多いようです。悩んでいる期間が長いと、それ自体がストレスになります、おかしいなと思ったら恥ずかしがらずできるだけ早めに受診して、少ない服薬で治していきしょう。