眼科専門医インタビュー (大原ちか眼科)

眼科専門医

女性医師ならではのきめ細やかな診療を心がけ、各世代の目をトータルでサポートする眼科専門医

大原千佳先生

2017/07/27

MEDICALIST
INTERVIEW
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大原ちか眼科
大原千佳 院長
Chika Ohara

  • (公財)日本眼科学会認定 眼科専門医
経歴
  • 平成11年3月 東京女子医科大学卒業
  • 平成11年4月 東京大学眼科学教室入局
  • 東京大学付属病院分院 眼科勤務
  • 三井記念病院 眼科勤務
  • 日本医科大学付属病院 眼科勤務後
  • 平成24年4月まで吉祥寺南町眼科院長を務める
  • 平成24年9月 大原ちか眼科 開院
  • 平成24-28年 林眼科病院 非常勤 勤務兼任

時代とともに変化する目の病気を様々な治療法で対応

時代とともに変化する目の病気を様々な治療法で対応

日本眼科学会認定の眼科専門医は、論文、学会発表、手術、そして臨床経験の条件をクリアーした上で、試験を受けて合格した医師のみが認定される資格です。 私は患者さんの立場にたって、女性医師ならではきめ細やかな診療を心がけるのがモットーとしております。  些細な事でも気軽に相談できる、身近なかかりつけ医でありたいとお一人お一人に丁寧な説明と治療をしています。

また、院長と院内スタッフ全員が常に、患者さんにとって何がベストかを考え、日々切磋琢磨しながら診療に取り組んでいます。地域の病院と連携をし、手術が必要な方でも安心して通院できるように配慮し、利便性を活かし、柔軟な対応が心がけています。

最近では、スマートフォンの普及で日常的に目を酷使する時間が昨今急激に増えており、それに伴う眼精疲労やドライアイ、身体症状が問題となっています。 目の健診の必要性が高まっているが自治体で施行しているところはまれであるため、雇用先で目の健診を取り入れていただきたいと願います。 当院では、眼科治療は点眼がメインですが、保険診療である漢方薬もとりいれ東洋医学の力でよりよい状態へ導けるように診療しております。 尚、眼科治療だけでなく、オルソケラトロジーやトータルアイケアーなど、患者さんの目の悩みをトータルでケア致します。今回はその中で「オルソケラトロジー」「糖尿病の眼の合併症」「加齢黄斑変性症」「コンタクトレンズ障害」に関してご説明いたします。

新たな近視矯正法〜オルソケラトロジー〜

オルソケラトロジーとは、特殊にデザインされたハードコンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズ)を就寝時に装着して近視を矯正する新しい治療法です。 コンタクトをつけるのは寝ている間だけですので、日中裸眼で快適に過ごせます。
・日中のコンタクトや眼鏡の装着に抵抗がある。
・乾き目や花粉症などでコンタクトの装用が困難。
・激しいスポーツやウォータースポーツをする。
・レーシックなどの屈折矯正手術に不安がある。
などで困っている方にはオススメです。

オルソケラトロジーは、株式会社アルファコーポレーションが2009年に日本で初めてオルソケラトロジーレンズの許可を取得した新たな近視矯正法です。 アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、多くの国でその効果と安全性が広く認められている治療法です。 当院では、株式会社アルファコーポレーションが製造する国産のオルソケラトロジーレンズ「αオルソ-k」を使用して治療を行っています。 近年では、オルソケラトロジーにより近視の進行抑制が出来るのではないかという研究が海外、及び日本国内において積極的に行われています。特に欧米や中国を中心とした海外では、未成年者に対して近視進行抑制を目的として積極的に処方されるようになっており、その効果や安全性についての成果が発表されています。眼科医による適切な管理と患者への指導されることで今後ますますオルソケラトロジー普及は進むと思われます。

糖尿病の眼の合併症

糖尿病の眼の合併症

合併症による眼の病気に関しては糖尿病が有名です。糖尿病は血糖値が高くなり、神経、腎臓などに影響を及ぼす疾患です。糖尿病により糖尿病網膜症、白内障、新生血管緑内障がおこります。 眼に関しては、かなり悪化するまで自覚症状はでません。ですから目に自覚症状が出る前に、糖尿病の治療を進めることが大切です。 糖尿病の方は必ずかかりつけの眼科で、定期的な眼底検査をしましょう。 糖尿病による網膜症での失明が日本人中途失明原因の2位です。 眼底出血が多数あっても自覚症状がでませんので、定期的な検査がとても大切になります。 その際は、瞳を広げる検査をしますので4-5時間、検査の後に、まぶしくなり、見にくくなります。 通常の生活には、影響しませんが、パソコンや運転ができなくなります 糖尿病の合併症による眼疾患には糖尿病網膜症、糖尿病白内障などがあります。

糖尿病網膜症について
糖尿病網膜症は眼底に異常が起きる恐ろしい病気です。これが進行性のものだと、失明することがあります。 対策として糖尿病の血糖コントロールが何よりも大切です。多くの場合、長い時間の経過を経て目の異常が起こります。糖尿病になっても最初の数年は目は一見なんともありません。だからといって、血糖コントロールを怠らないでください。一端、目に異常が現れても、血糖コントロールをしないと、目はどんどん悪化します。 網膜症は、網膜の血管が循環不全を起こして出血を起こすので、新生血管がでてきそうだったら、レーザーを使います。レーザーは網膜の細胞を間引きするために使います。つまり、レーザーは網膜の機能を上げるものではなく、一部を犠牲にして全体を救うためのものです。それでも進行して、新生血管ができて、硝子体に出血してしまったときには、硝子体手術を行います。 糖尿病性白内障の治療は他の白内障の場合と一緒です。新生血管緑内障はぜひ予防すべきものです。予防は、まず網膜症の治療です。網膜症の対処がきちんとできていれば、緑内障が予防できるからです。 総合的に糖尿病の状態を把握するためにも、定期的な内科検診と眼科医師の診断が大切です。

加齢黄斑変性症

加齢が原因で、黄斑(おうはん)という見るためにとても重要な部分がいたむ病気です。 活性酸素による目の老化も原因で、喫煙、紫外線、ストレス、偏った食事などが原因であろうといわれています。予防のためにはルテインを積極的に摂取することをお薦めします。 加齢黄斑変性症は、滲出型(新生血管により出血したり、血液中の成分が漏れだす)と萎縮型に分かれます。 症状としては、ゆがむ、中心が暗く見える、ぼやけるなどです。片目が病気になっても、健康な一方の目でおぎなってしまうため、気づきにくい事があります。おかしいと感じたら眼科を受診しましょう。 眼科での診療や光干渉断層計(OCT)を用いて網膜のむくみや出血、治療効果の判定をしていく事が大切です。
(当院では林眼科病院やその他の医療機関との医療連携をしております)

コンタクトレンズ障害

コンタクトレンズ障害

一度失った細胞は再生しません。
コンタクトレンズは、直接目に入れるものです。どんなに素材がよくても眼にとっては負担になります。角膜(黒目)の酸素不足で、細胞が減少します。一度失った細胞は再生しません。 角膜は、透明な組織で涙を介して酸素を取り込んでいます。加齢やコンタクトレンズにより酸素の量が減ると角膜の細胞(内皮細胞)が減少します。正常値は2500~3000/mm2 です 。 当院では、内皮細胞を検査し、コンタクトレンズの使用について適切なアドバイスをしております。 眼の調子がよくても、定期検診(3ヶ月毎)を受けるようにしましょう。

女性の医師ならではのきめ細やかな診療を目指しております。

見ることは生活の中でとても重要な分野なので、その見ることを守れる・治していける喜びと、それをするために患者さんひとりひとりがどうしたらいいか最善の治療を考えています。
あとは「今まで来た眼科の中で一番良かった」とのお声をいただくことが多かったので、そういうお声を頂いた時はとても嬉しく思います。
同じビルの中にあるコンタクトレンズ店や糖尿病内科医院があり、地域の病院とも連携しているので利便性も高いです。 大学病院や眼科病院とも連携し、安心できる医療を心がけています。 医療連携に関しては、林眼科病院(博多区)と連携をし、患者様の安心できる医療のためにクリニックでの利点(夜7時までの診療、待ち時間が短い)と病院での利点(手術や高度な検査など、先進の眼科医療)を生かした医療連携をしております。当ビルには、大原ちか眼科、もりた内科胃腸科クリニック、赤坂おけだ糖尿病内科、ハルスクリニックが開院しており医療連携をしております。
病気だけでなく、メガネやコンタクトレンズの処方や検査でも安心できる医療を心がけております。 身近なかかりつけ医を目指しておりますので、些細なことでもなんでもご相談ください。