内視鏡検査
5mmの細径内視鏡で患者さんの苦痛を最小限に 消化器外科の豊富な実績を持つ内視鏡検査・治療の専門医
2017/03/23
ふくだクリニック
福田 直人 院長
Naoto Fukuda
- 医学博士(帝京大学)
- 日本外科学会指導医・専門医・認定医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本消化器外科学会認定医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医
- 経歴
1985年3月 新潟大学医学部卒業、1985年5月 第79回医師国家試験に合格(医籍 第294586号)、1985年5月 横浜市立大学医学部附属病院 第2外科入局、1987年6月 横須賀共済病院外科医員、1988年6月 藤沢市民病院外科医員、1989年6月 帝京大学医学部助手(附属溝口病院外科)、1991年6月 横浜市立大学医学部助手(附属病院第2 外科)、1995年4月 帝京大学医学部助手(附属溝口病院外科)、2006年10月 帝京大学医学部講師(附属溝口病院外科)、2010年7月 川崎協同病院副院長・外科部長・帝京大学医学部非常勤講師(附属溝口病院外科)、2014年4月 ふくだクリニック開院
街のかかりつけ医としての機能を持ちつつ幅広い内視鏡検査、治療に対応
ふくだクリニックは2014年の2月に、JR辻堂駅西口に直結するアクセス便利なビルに開院しました。プライマリーケアを目的に、内科的疾患に広く対応。同時に3人の患者さんに点滴できるスペースを設けているなど、クリニックでできるだけのことをやっていこうと考えています。肺炎、糖尿病、高血圧、生活習慣病まで、地元の皆さんに気軽に相談していただけるかかりつけ医を目指して診療をおこなっていきます。
また一方で、私の専門分野である消化器外科での経験を活かして、胃と大腸の内視鏡検査と治療を積極的におこなっています。当クリニックでの内視鏡検査・治療の特長は、ていねいな内視鏡操作による患者さんの苦痛をできるだけ小さくするということ。また、消化器専門の外科医としての長年の経験から微細な病変も発見でき、的確な診断と治療が可能です。現在では、地元自治体の健診から二次健診を希望する方や、遠方からでも口コミやホームページの情報をもとに内視鏡検査を希望される方が増えてきました。当クリニックでは、これら内視鏡検査を希望される患者さんの声に応えられるよう、予約のためのホームページを設けたり、電話でのご予約やご相談に対応しています。
内視鏡によるピロリ菌の発見と除菌で胃がんのリスクを解消
胃がんが原因のひとつがピロリ菌という細菌であるということは、すでにご存知の方も多いと思います。ピロリ菌は胃の強い酸の中でも生息できる特殊な菌で、高齢者ほど感染率が高い傾向にあります。ピロリ菌は食べ物や水、人の口から口へ感染することがわかっていますが、若い人の感染率が低いのは、現代の私たちの食生活が、生水や食品の衛生面において、ピロリ菌が感染するリスクが以前より少なくなっているためだと考えられています。
このピロリ菌の有無は、健康診断などでおこなわれる「胃がんリスク検診」である程度判別でき、内視鏡検査によって確定します。ピロリ菌があることが確定すると除菌のための治療という流れになります。除菌は抗生物質によっておこなわれ、同時に胃酸のpHを上げる(酸を中性に近づける)制酸剤も使います。これは抗生物質が効きやすくするためと、ピロリ菌自体がpHの高い環境に弱いためにおこなう処方です。
当クリニックでは朝夕の1回ずつの服用で、抗生物質2種と、制酸剤を使うのが通常で、これで、90%程度の患者さんが除菌に成功します。除菌ができなかった患者さんは抗生物質の種類を変えてまた1週間、薬の服用をおこないます。この二次除菌で約7%の方が除菌を完了します。しかし、約2〜3%の人がこれでも除菌できず、三次除菌を試みたり、様子を見たりすることになります。
除菌後のピロリ菌の有無は患者さんの苦痛のない尿素呼気テストで診断します。
便潜血や下血には必ず専門医による内視鏡での診断を
大腸の診断においても内視鏡による検査が有効です。健康診断などで便潜血の診断が出たり、下血(排便時に便に血が混じる、出血する)する場合には、内視鏡による精密検査をおすすめします。
便潜血や下血には大腸がんや大腸ポリープの恐れがあります。できるだけ早く正確な診断を受け、治療をおこなう必要があります。
よく痔を患っている方で、下血があっても痔なのかそれとも違う病気なのかを判別できず、放置されてしまうケースがあります。しかし、便に血が混じっている状況だけを見て、一般の方が痔による出血なのか、がんやポリープなのかを判別することなどできません。実際、私も消化器外科医として、多数の大腸がん治療を行う中で、痔と大腸がんが併発しているケースを何度となく見ました。不用意に痔だと判断してしまうと、大腸がんの発見が遅れて命に関わる場合もあります。もし下血があった場合、決して自分で判断せず、専門医による診断を受けてください。
その他の診断・治療にも有効な内視鏡
胃の内視鏡検査は、ピロリ菌の有無の他にも胃潰瘍や前がん状態、早期がんの発見にももちろん有効です。また、当クリニックでは、「突然胃が痛くなった」という患者さんの問診内容や容態により、エコー(超音波診断装置)による検査のあと、緊急内視鏡検査をおこなう場合もあります。例えば胃アニサキス症の場合などがそれにあたります。
アニサキスは海産物に寄生する寄生虫で、胃アニサキス症は生でサバやイカなどを食べた場合などに起こります。この寄生虫が人の胃に入ると胃の粘膜にとりつき、胃壁を食い破ろうとするため患者さんは胃に激痛を覚えます。
治療としては、内視鏡で胃壁にとりついているアニサキスを見つけ、内視鏡の先端に付いている鉗子(手術用のピンセット)を使ってアニサキスを取り除きます。場合によっては1匹ではなく、数匹のアニサキスがいる場合もあり、胃の内部をよく見て、取り残しのないように注意して処置していきます。
ふくだクリニックにおける胃の内視鏡検査・治療の特長は
当クリニックでは前述の通り患者さんに極力苦痛を感じさせない内視鏡の検査と治療をおこなっています。そのために、胃の内視鏡は痛みや違和感を感じにくい経鼻でおこない、一般的な内視鏡が直径9mmなのに対し5mmの細径タイプの内視鏡を用いています。また、状況によって口からおこなう場合も、細径タイプの内視鏡を用意しています。またどちらも苦痛を抑えるための静脈注射による麻酔をおこないますので、少しぼんやりとはしますが、眠ってしまうことはありません。
内視鏡の操作は、経験による技術の差によって患者さんの受ける苦痛の量も随分変わってきます。また、当クリニックでは、内視鏡検査・治療のために充分な時間を確保して臨むようにしており、余裕を持ってていねいな検査・治療をおこなっています。
ピロリ菌の有無は、経験豊富な内視鏡専門医なら微細な病変も発見して確実な検査が可能です。病変部の組織を内視鏡の鉗子で採取して、生体検査をおこない、正確な診断をおこなっていきます。胃潰瘍や胃がん、前がん状態などの病変の発見も、実際に内視鏡を操作する医師の経験による部分が大きいです。私は消化器専門の外科医として、開腹手術や内視鏡で数多くの症例を見てきており、これらの診断に充分な経験を持っています。
発見してその場で治療することも可能な大腸ポリープ
大腸の内視鏡検査・治療においても当クリニックの手法は同じで、患者さんの苦痛を極力排除しながらおこないます。肛門から挿入し、内視鏡があたりやすいS状結腸では内視鏡の曲がり方が緩やかになるよう、内視鏡をていねいに操作します。事前に静脈注射による麻酔をおこなうのは同じですが、大腸の内視鏡では当クリニックではオピスタンという麻酔を使用しています。
検査によって大腸ポリープを発見した場合、それが直径2cmまでなら、内視鏡の先端にあるスネアという器具を用いて切除する事ができます。これは輪になったワイヤーのような形状で、ポリープに輪を掛けて締め、電熱によって焼き切ります。5mm以下のポリープなら通常の鉗子でも取り除けます。
ポリープがある可能性が高い患者さんには事前に内視鏡でポリープを取り除く手術をすることに同意書をもらっておく場合もありますが、通常は検査の間、内視鏡のモニターを患者さんにも見てもらい、ポリープがあった場合は処置の方法についてその場で説明し、同意をもらってポリープを切除してしまいます。
ポリープが2cm以上になっていたり、大腸がんを発見した場合は、当クリニックでの内視鏡での治療はできませんので、患者さんの希望する病院か近隣の病院に紹介し、その病院で治療を継続してもらいます。
安心して検査・治療が受けられる内視鏡専門医の見つけ方
内視鏡検査は大学病院や大規模総合病院でもおこなっていますが、1日に何十という検査をおこなっている場合もあり、ていねいさよりもスピード重視な場合があります。1日の内視鏡検査の回数が10回程度までのクリニックのほうが時間的な余裕をもって検査をおこなっている場合が多く安心です。また、前述の通り、内視鏡検査は医師の熟練度で患者さんの苦痛が変わりますので、内視鏡による検査や治療の実績数を公表している医師を選ぶのもひとつの方法です。また日本消化器内視鏡学会専門医の資格は1000例以上の内視鏡検査の実績が必要で、これもひとつの目安となるでしょう。今は特に問題のない方でも、いざというときや健康診断で二次診断が必要といわれた時など、身近な内視鏡専門医を見つけておくことをおすすめします。