うつ
生理、産後、更年期・・・女性の様々な心の不調に寄り添う女性精神科専門医
2017/06/06
- 経歴
- 佐賀大学医学部 卒業
- 佐賀大学医学部附属病院
- 肥前精神医療センター
- 雁の巣病院
- 筥松病院 院長
- ひなたメンタルクリニック 開院
女性特有の心の病気(月経前症候群・産後うつ)
当院では月経前症候群(PMS)や産後うつなど、女性特有のデリケートな心身の病気も専門的に診療しています。
月経前症候群(PMS)とは、月経(生理)の1~2週間ぐらい前頃から身体症状や精神症状が生じ、月経開始とともに軽快ないし消失するような症状を、PMS(プレ・メンストラル・シンドローム=月経前症候群)といいます。
原因のひとつには月経周期中にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の濃度が急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが、月経前症候群(PMS)の原因と考えられています。
身体・精神の症状として下記があげられます。
身体症状
肌荒れ、動悸、頭痛、腹痛、関節痛、腹部の張り、腰痛、乳房痛や乳房の張り、食欲の変化、便秘、下痢、下腹部のけいれん痛、圧迫感、めまい、疲労感、ほてり、不眠、吐き気、手足のしびれ、ニキビ・じんま疹などの皮膚症状、手足のむくみ、体重増加
精神症状
イライラ、抑うつ気分、涙もろくなる、無気力、混乱、不安感、高揚感、集中力の低下、記憶力の低下、刺激に過敏になる、神経質になる、睡眠障害、のぼせ、めまい気分にむらが出る、短気、食欲不振、過食
産後うつ(PPD:Post-Partum Depression)とは、その名の通り、産後に現れるうつ症状のことです。産後に2週間以上抑うつ状態が続く病気で、うつ病の一種です。
産後の体は妊娠前の状態に戻ろうとしてホルモンバランスが崩れがちになり、不安定な状態になっています。
そのような時に、育児疲れや家事と育児を両立できないことへの罪悪感などが作用して、産後うつに陥ります。
症状としては、イライラする、憂鬱になる、疲れやすい、涙が出る、不安定な気持ちになる、食欲不振、不眠のようなものがあげられます。
月経前症候群(PMS)や産後うつの治療は、女性医師としての立場から、患者さんのライフスタイルを考え、カウンセリングや生活指導など薬物に頼らない治療や、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物を用いた治療など、患者さんお一人お一人の状態・生活環境に合わせた治療をご提案いたします。
女性医師だからわかる女性特有の悩み
当院では、女性医師による診察・カウンセリングを行っております。
女性ならではの視点で、お悩みを深く理解し解決に向けて一緒に取り組んでいくことができます。
結婚・妊娠・出産、更年期といったライフステージに合わせた治療の実践や、職場・社会への復帰支援にも尽力しています。
特に月経前症候群(PMS)や産後うつなど、女性特有のデリケートな心身の病気は男性医師には相談しにくい患者さんもいらっしゃるかと思いますので、お気軽にご相談いただければと思います。
患者さんお一人お一人のライフスタイルを考えた丁寧な診療を提供するために
お一人お一人に十分な時間をとり、丁寧な診察を行い、適切な治療を選択していきます。
薬物投与は必要最小限にとどめ、効果や副作用についてもきちんと説明いたします。また、それぞれのライフスタイルに沿うように、可能な限り薬物調整も行います。
何よりも、診察時に気兼ねなく質問できる雰囲気作りを心がけていきます。
上記を行うために
1.正確な診断とこれに基づいた適切な治療を行います診断には時間がかかり、時には確定できないこともありますが、少しでも症状が改善されるよう努力してまいります。治療には話を聞いて悩みを整理する作業が中心になる場合や、薬を必要とする場合など、それぞれの状態によって異なります。必要があれば検査を行い、当院でできない検査であれば他の病院を紹介します。また専門の治療が必要と判明した場合、相談の上専門機関を紹介いたします。
2.漫然と同じ薬物を投与しません症状に応じて薬を調整し、効果が無ければ他の薬剤に切り替えていくなど、積極的な薬物療法を行います。場合によっては、薬を少しずつ減らして中止することもあります。薬の変更は十分に話し合った上で決めます。
3.一人一人の診察時間を大切にします(1)も(2)も話をきちんと聞かなければできないことです。予約制を取り入れ、症状に応じて柔軟に時間設定を行います。
4.重大な副作用の早期発見のため定期的に検査を行います薬物治療を行う以上、副作用の発現を完全になくすことは不可能です。皆様に安心して治療を受けていただくために、定期的に必要な検査(血液検査・心電図)を行います。検査の実施時期や内容、費用につきましては、きちんと説明し納得いただいた上で行います。
何でも気軽に相談できる心療内科を目指して
心に悩みを抱えていらっしゃる患者さんは、対面になるとなかなか自身の症状や悩みを話しづらいと思います。
恥ずかしかったり、こんなことで病院に相談に来てもいいのかな?と思われる方も結構いらっしゃるので、私はなるべく話し易い雰囲気作りを心掛けています。
患者さんが「こんなことで?」と思っている悩みが、実は診療・治療していく上で大事なことであったりもするので、とにかくフランクに話せるように、安心して話せるように心掛けています。