耳鼻咽喉科専門医インタビュー (しろうず耳鼻咽喉科クリニック)

耳鼻咽喉科専門医

耳、鼻、咽頭、喉頭、頸部をより専門的に 高次医療施設と連携して診療する耳鼻咽喉科専門医

白水 英貴先生

2017/07/05

MEDICALIST
INTERVIEW
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しろうず耳鼻咽喉科クリニック
白水 英貴 院長
Hidetaka Shirouzu

  • 医学博士
  • 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • 厚生労働省認定補聴器適合判定医
  • 日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医
  • 身体障害者福祉法第15条指定、難病指定医
経歴
  • 平成9年 久留米大学医学部卒業
  • 平成9年 久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室入局
  • 平成14年 飯塚病院耳鼻咽喉科
  • 平成15年 社会保険田川病院耳鼻咽喉科医長
  • 平成18年 大牟田市立総合病院耳鼻咽喉科医長
  • 平成21年 久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師
  • 平成21年 聖マリア病院耳鼻咽喉科部長
  • 平成28年 しろうず耳鼻咽喉科クリニック開院

経験と高次医療施設との連携で頭頸部腫瘍・がんを早期発見

経験と高次医療施設との連携で頭頸部腫瘍・がんを早期発見について

耳鼻咽喉科はその名称の通り専門は耳、鼻、のどを中心に行っていますが、脳より下の頭部、首より上の頸部(顔面から頸部まで)にできる腫瘍も診ています。 頭頸部腫瘍は、口腔がん、咽頭がん、鼻腔がん、唾液腺がん、甲状腺がん、聴器がん、喉頭がん、上顎洞という副鼻腔にできる上顎がん、耳下腺や顎下腺にできる腫瘍や甲状腺副甲状腺にできる腫瘍などあります。 頭頸部がんは大腸がんや胃がん、肺がんなどのがんに比べて発生頻度は少ないですが、鼻、副鼻腔、喉頭、舌、耳下腺、咽頭など非常に種類が多く、発生原因や治療法、予後が異なるのが特徴です。

頭頸部腫瘍・がんの予防
頭頸部がんの発生には喫煙や飲酒が大きく関わっている事が判っています。特に喉頭がんは喫煙との因果関係が肺がん以上に強いと考えられています。下咽頭がんは最近増加傾向にあり、お酒を大量に飲む人に多く発症します。禁煙や過度な飲酒を抑えることは頭頸部がんを予防するのには欠かせません。 また、頭頸部がんは他の部位(食道がんなど)と重複して発生しやすいと言われていいるため、頭頸部がん患者は、定期的に他の部位も検査することが必要です。

頭頸部腫瘍・がんは早期発見が重要
初期症状が様々な頭頸部腫瘍・がんですが、頭頸部腫瘍・がんを専門に扱っている施設で早期に発見してもらえば、大きな手術を避けられることもあります。 初期の症状としては、喉の違和感や嚥下しにくい感じ、声のかすれ、なかなか完治しない口内炎、首の異物など、異常があれば早急にご相談下さい。 私は、久留米大学耳鼻咽喉科は頭頸部腫瘍を専門に扱っている施設で、そこでの研修経験と、関連病院勤務時代も頭頸部腫瘍の手術積極的に行ってきた経験を生かして、早期発見に努めています。そして腫瘍性病変を認める時は、早期に高次医療施設に紹介を行うようにしていますので、安心してご来院下さい。

耳、鼻、咽頭、喉頭、頸部をより専門的に

耳、鼻、咽頭、喉頭、頸部をより専門的に

耳鼻咽喉科は文字通り、耳、鼻、咽頭、喉頭、そして頸部を専門的に診る診療科です。私は喉頭で医学博士を取得しましたが、市中病院での勤務が長かっため、耳鼻咽喉科全般を診ていました。小児で耳痛、鼻汁、咽頭痛を認めれば小児科を受診し、大人で鼻汁、咽頭痛、頸部痛を認めれば内科を受診することが多いと思います。小児科、内科の先生方もしっかり診て診断をされているかと思いますが、耳鼻咽喉科は耳、鼻、咽頭、喉頭、頸部をより専門的に診て、的確に診断し、治療にあたっていると自負しています。今の時代は医療も専門性が重要視されていて、その中で耳鼻咽喉科は専門性を発揮しているのではないかと考えています。一般の方は、耳鼻咽喉科と言えば耳、鼻を診ることは分かっていますが、咽頭、喉頭、そして頸部、めまいも耳鼻咽喉科が診ることは知らない方が多いようです。頭頸部腫瘍の甲状腺腫瘍、耳下腺腫瘍、喉頭腫瘍などは耳鼻咽喉科が診断、手術を行う疾患です。めまいの疾患で良性発作性頭位めまい症、メニエール病は耳鼻咽喉科が検査、診断、治療します。耳の症状で耳痛、耳がかゆい、耳漏、聞こえが悪い、耳鳴り、めまい。鼻の症状で鼻汁、鼻閉、くしゃみ、においがしない、鼻血。咽頭・喉頭の症状で咽頭痛、のどがつまる、咳、痰、声がかすれる、飲み込みが悪い、いびき、無呼吸。頸部の症状で頸部痛い、頸部が腫れている、頸部にしこりがある場合は、耳鼻咽喉科受診をしていただきたいと思います。
また、より専門的に診る診療科ですので、来院される患者さんは、小さなお子さんから高齢者まで幅広い年齢層の方が受診されます。来院されたら、まずは問診票に記入してもらい、診察室で診察をします。そのうえで必要な検査(聴力検査、平衡機能検査、レントゲン、喉頭ファイバー)を行います。診察、検査結果から診断を行い、病態に見合った処置(耳処置、鼻処置、ネブライザーなど)、内服を行います。緊急入院加療や手術加療が必要な症例の場合は高次医療施設(久留米大学病院、聖マリア病院)に迅速に紹介します。当院では、小さなお子さまと来院される保護者様がストレスがない空間を提供したいと考えています。小さなお子さまにとって病院は怖い所と感じることが多いようです。また、泣き叫ぶお子さまを通院させるには保護者様も非常に体力を使います。そんな状況を少しでも軽減できるよう、お子さまが喜ぶ無料のジュースをご提供しています。

患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指して

耳鼻咽喉科の治療法には様々な治療の形があります。従来は耳鼻科といえば「毎日通わされて・・・」というスタイルが一般的でしたが、医療技術の発展により、必ずしもその必要はなくなりつつあります。日々の仕事や学生などでお忙しい方がほとんどです。そのようなライフスタイルも考慮し、なるべく「何度も通わなくて済む」、しかし「しっかりよくなる」ことを目指しています。 また、患者さんが訴える症状の背景には重い病気が隠れている場合も中には存在します。そのような病気も見逃さないように必要な検査、治療もしっかり行い、安心して笑顔で帰って頂ける医院を目指して、そして治療を頑張る患者さんの力になれるようにスタッフ一同でサポートしていきます。

(治療コンセプト)
1)地域の皆様に最適な医療を提供
耳鼻咽喉科は局所(耳、鼻、咽頭、喉頭、頸部)をより専門的に診る診療科です。的確に診断し、病態に見合った処置、内服を処方します。入院加療、手術加療が必要な場合は迅速に高次医療施設に紹介します。
2)丁寧な説明と適切な診療
中耳炎、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、声帯ポリープ、頸部腫瘍などの病気を正しく理解していただくことが治療の始まりと考えます。模型、画像等を使ってわかりやすく説明をします。
3)高次医療施設(久留米大学病院、聖マリア病院)との連携
緊急入院加療や手術加療が必要な症例の場合は高次医療施設に迅速に紹介します。また、高次医療施設での治療後の経過観察も行っていきます。
4)地域の医療水準の向上
医療技術、医療機器日々進歩しています。日本耳鼻咽喉科学会等の学会活動を重ねることで、最前線の治療を提供できるように努力していきます。