整形外科専門医インタビュー (かつの整形外科リハビリテーション科)

整形外科専門医

患者様の状態に応じたオーダーメイドのリハビリテーションを行う整形外科専門医

勝野 雷二郎先生

2017/10/03

MEDICALIST
INTERVIEW
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かつの整形外科リハビリテーション科
勝野 雷二郎 院長
Raijiro Katsuno

  • 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
  • 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
  • 日本医師会認定 健康スポーツ医
  • 臨床研修指導医
経歴
  • 2000年 川崎医科大学卒業
  • 2006年 (財)三宅医学研究所 附属三宅リハビリテーション病院 整形外科医長
  • 2014年 (医)西福岡病院 リハビリテーション科部長
  • 2017年 かつの整形外科リハビリテーション科 開院

医師が患者様の状態に応じたオーダーメイドの計画書を作成

リハビリテーションに関して取材

リハビリテーションとは、単に訓練をすることや機能回復ではなく、病気や怪我などによって障害を負った人が、可能な限りもとの生活を取り戻し、自立した生活や元の状態に近い生活を送るために治療・訓練を行うものです。
今までのリハビリテーションとは、病気や怪我、老化などの様々な原因によって起こる障害に対して訓練を行うことと考えられがちでしたが、これからはただ単に障害を治すことだけが目的ではなく、患者さんがよりよい人生を送ることができるような支援を行うことが重要だと考えています。 そのためには予防も大切だと考えていますので、当院では日常生活指導や体操教室なども積極的に取り入れています。

当院では、理学療法士が個々の状態を視診触診にて把握し、手技・指導等によって機能回復・維持・予防をめざしております。 さらに、健康運動実践指導者によるメディカルフィットネス機器(パワーリハビリ)指導や体操指導・各種物理療法機器を併用することで、より効果的なリハビリテーションを行うことができます。患者様から少しでも多くの日常生活情報を取り込みながら、日常生活にそくしたリハビリを常にこころがけております。

運動器疾患の特性上、どうしても痛みやしびれなどによる機能障害・機能低下をきたしてしまうケースが多く見受けられますが、専門家のサポートを受けながら安静時期や体を動かす時期というものを個々の環境に応じて適切に対応することが大切と考えております。 また、ご高齢の方は骨粗鬆症が隠れているケースが多いため、適切な検査をもとに状況に応じた治療展開(薬物療法や運動指導など)を行うことも重要であると思います。 決して漫然とした処方を行わず常日頃から副作用チェックを怠らず、メリハリのあるリハビリも大切であると考えております。

MRI検査やメディカルフィットネス機器で患者さんの様々なニーズに対応

診療機器に関して説明

当院ではMRIを完備しております。レントゲンではわからない軟骨・靭帯・神経・腫瘍などの情報を得ることができますので、脊椎・関節・靭帯・腫瘍などの評価を行うことができ、整形外科領域の診療においてはあらゆる場面で活躍します。MRIの結果で判断が難しい症例は放射線科専門医による遠隔読影も行っております。当クリニックのMRIはオープン型ですので、従来のMRIに比べて閉塞感が少なく、無理なく検査を受けることができます。放射線被爆が全くありませんのでご安心ください。
骨密度検査は、日本骨粗鬆症学会のガイドラインにおいて推奨される優れた検査(DEXA法)を取り入れてますので的確な骨粗鬆症治療を行うことができます。

また、同クリニックビルの内科にCTがあり、共同利用することができます。同一ビル内で、MRIやCTなどの検査を行いながら治療をすすめていくことが可能となっております。リハビリ機器に関してもメディカルフィットネス機器を各種揃えておりますので、転倒予防・体力向上などにお役立てできると考えております。医師指示のもと、理学療法士や健康運動実践指導者といった専門家による指導を行っております。

〜当院のメディカルフィットネス機器〜

レッグエクステンション

膝関節の可動域を広げ筋力をつけることで、歩幅を広げ、膝が安定し、階段の上り下りがスムーズになります。

ローイング

背中の筋力を強化することで、円背(猫背)を予防・改善します。

レッグプレス

下肢筋全般の筋肉を強化し、立つ・座る・しゃがむ・歩く等の日常生活に必要な筋力を強化します。

アブダクション

腰周りの筋力を強化することで、骨盤の安定性を高め、歩行や片足立ち時のふらつきを解消し転倒を予防します。

コードレスバイク

無理なく有酸素運動ができるため、心肺機能を高め、足腰の強化を行なえ、転倒予防にも最適です。

地域の皆様が安心して過ごせる「かかりつけ医」を目指して

私は、学生時代にやっていた柔道で怪我することがあり整形外科に興味を持ちました。 スポーツ全般において怪我をする方が多いため、スポーツ医を習得し、一度失った機能を再獲得するためにはリハビリテーションが必須であると考え、リハビリテーション医も習得しました。

運動器にかかわる整形外科疾患は広く扱っています。創傷管理に関しても小さな傷からやけどや褥瘡までも幅広く診ており、巻き爪などの爪トラブルにも対応しています。骨粗鬆症に関しては早期からしっかりと骨折を予防することが大切と考えており、骨密度等の検査を定期的に行うことで個々の状態に合わせた治療選択を行っております。軽視されがちな骨粗鬆症ですが、骨折が連鎖する可能性や長引く痛みなど健康寿命に及ぼす影響も高く、患者様へしっかりと理解してもらうよう努力しております。

来られた患者様に少しでも満足いただけるものを提供できるように、医療技術だけではなく受付での会話・応対などにおいても、『すべては患者様中心』で『患者様のため』をスローガンに掲げております。特に受付はクリニックの顔と考えておりますので、受付での対話だけでなく待合での対話も心がけております。地域の皆様が安心して過ごせるように、すこしでも寄り添った医療を提供できればと考えております。