頭痛の専門医インタビュー (のむら内科・神経内科クリニック)

頭痛

頭痛を専門とする頭痛外来で、的確な診断に伴う薬物治療や日常生活のアドバイスを行う頭痛外来のスペシャリスト

野村 拓夫先生

2017/07/07

MEDICALIST
INTERVIEW
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のむら内科・神経内科クリニック
野村 拓夫 院長
Takuo Nomura

  • 日本神経学会専門医
  • 日本内科学会認定医
経歴
  • 平成元年 山口大学医学部卒業
  • 平成9年 九州大学大学院修了 医学博士
  • 平成9年~平成11年 米国国立衛生研究所(National Institute of Health)留学
  • 平成11年 愛媛大学医学部老年医学講座 助手
  • 平成15年 九州大学病院神経内科 病棟医長
  • 平成16年 同講師
  • 平成16年 労働者福祉機構九州労災病院 神経内科部長
  • 平成17年 特別医療法人栄光会栄光病院 神経内科部長・神経難病センター長

頭痛外来で早期に頭痛の改善を図り、生活の質の向上を目指す

頭痛外来で早期に頭痛の改善を図り、生活の質の向上を目指す

頭痛で悩んで苦しんでいる人は非常に多いにもかかわらず自己判断で市販薬を飲み続け、痛みに耐えながら生活される方も多いと思います。 また職場でも頭痛に対する理解不足から病気と認識してもらえず人知れず悩んでおられる方、医療機関を受診したくても、どの診療科を受診したらいいか分からなくて困っているという患者さんが多くいらっしゃいます。 風邪をひいて頭が痛いのであれば内科を受診すれば良いということは皆様ご承知のことと思いますが、市販の頭痛薬の効きが悪くなった、頭痛が毎日のように続き薬を常時飲まないといけなくなったなど病状に不安があれば当院のような神経内科や脳神経外科などの診療科の受診をご検討下さい。特に頭痛を専門としている頭痛外来だとより安心です。生理の時の頭痛も単なる生理の一症状とお考えの方もおられると思いますが月経関連片頭痛の可能性もあります。

特に働き盛りの片頭痛の女性が陥りがちなのが薬物乱用性頭痛です。仕事にならないと困るので毎日のように頭痛薬を飲んでうちについつい内服量が増え、頭痛を感じやすくなり、鎮痛薬を連用するようになるうちに頭痛が慢性化してしまいます。次のような症状が当てはまる人は薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用性頭痛)の可能性があります。

・月に15日以上頭痛がある。
・頭痛薬を3カ月間以上、月に10日以上飲んでいる。
・朝起床時から頭痛がする。
・以前は効いていた頭痛薬が効かなくなる。
・薬をいくら飲んでも頭痛が以前より症状が悪化してきた。
・頭痛の程度、痛みの性質、痛む場所が日によって変化することがある。

たかが頭痛と軽く考え放置し、鎮痛薬を飲み続けると徐々に治療が困難な状態になっていきます。
(しかし、今まで感じたことがないような激しい頭痛が急激に出現した場合には救急病院を受診した方が良い場合もありますのでご注意ください。)

女性の頭痛に多い「片頭痛」

女性の頭痛に多い「片頭痛」

頭痛の原因は様々です。まずは正確な頭痛のタイプの診断が必要です。当院を受診される患者さんは片頭痛の方が主体です。片頭痛は頭の片側が脈打つようにズキンズキンと痛むのが特徴ですが時には左右差がない方もおられます。頻度としては、月に1~2回程度から週に1~2回、中にはさらに多い方もおられます。ひとたび痛み出したら、1-2日続く場合もあり、寝込んで仕事に行けない、また出社できても仕事が手につかなくなるなど、多くの方が日常生活に支障をきたします。 片頭痛は大きく分けて「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」の2タイプに分けることができます。「前兆のある片頭痛」では、頭痛が起こる前に、チカチカと光るフラッシュのようなものが見えたり(閃輝暗点(せんきあんてん)と言います)、視野の一部が見えにくくなるなどの視覚症状が前兆として現れます。 このような症状が20-30分程度続き、それが終わってから激しい痛み(拍動痛)が始まるのが一般的です。 また、明らかな視覚前兆を伴わない頭痛でも漠然と予兆がある場合があります。
・疲労感
・精神的に落ち込む
・イライラする
・首や肩がこる
・食欲亢進
・体がむくむ
・情緒不安定になる
・あくびが出る
などがそれにあたり、このような予兆の後に片頭痛発作が起こります。 片頭痛発作に対する特効薬としてはトリプタンという薬を使用します。頭痛時に脳血管のセロトニン受容体に作用し、頭痛発作を根絶やしにする可能性のある薬です。

頭痛外来専用の問診票を用いて適切な治療方針・治療計画を組み立てます

頭痛外来専用の問診票を用いて適切な治療方針・治療計画を組み立てます

当院では、比較的短時間で頭痛の病型を把握し、的確な治療方針を決定するために頭痛患者さん専用の問診票を用いて診察を行っています。
・頭痛の悩みはいつからか・現在も痛みは続いているか・頭痛の強さは最近変化したか
・頭痛の頻度・頭痛が続く時間・頭痛が起こる時間帯・頭のどこが痛むか
・痛みは片側か・どのように痛むか・どれくらい痛むか
・現在服用している薬・頭痛が起こる状況は決まっているか
・今までに頭を打ったり、首を痛めたことがあるか
・吐き気を伴うか・ご家族にも同様の頭痛を持っている人がいるか
・頭痛の前にチカチカした光が見えるか
・頭痛の前に視野が欠けたり一部が見えなくなるか
・温めたり、マッサージを行うと症状は緩和されるか
・睡眠への影響はどうか
などをご記入いただきます。そして、それぞれの患者さんに合わせて適切な治療方針・治療計画を組み立てます。医師主体の一方的な治療ではなく、患者さんも一緒に考えながらご自身の頭痛に向き合っていただくような方法が望ましいと常々考えておりますので、頭痛日記をご自身で記載していただいてご自分の頭痛症状を十分把握していただくことも心がけている点です。

頭痛、しびれ、ふるえ、めまい、物忘れなどの症状でお困りの方は、ぜひご相談下さい

「神経内科」という診療科を御存知ですか? 外科・内科の関係で言えば、心臓に関しては外科的治療を心臓外科、内科的治療を循環器内科で行うのと同様に、脳神経疾患に対して内科的診断・治療を行う診療科が神経内科と理解していただくと分かり易いかと思います。神経内科医が診る病気は脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病などの神経変性疾患から、ふるえ、物忘れ、しびれ、またどなたも経験される頭痛、めまいなどにまで広範囲に及びます。このような症状にお悩みの方を的確に診断治療すると同時に、どの診療科を受診するのが最も適切かの交通整理役として脳神経外科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科などにうまく御紹介さしあげる窓口となるのも神経内科医の大切な役目だと考えています。当院はCT(コンピューター断層撮影)装置を設置しており必要があればすぐに検査が可能です。また顔面痙攣・眼瞼痙攣に対するボツリヌス注射も行います。済生会福岡総合病院、福岡市民病院、浜の町病院、九州大学病院など市内の各総合病院との連携も得ておりますので入院精査などが必要な方につきましては適宜ご紹介致します。

交通の要所である博多駅内にある神経内科クリニックとして多くの患者さんに利用して頂きたいと考えています。神経内科の病気にはパーキンソン病など動きの悪い患者さんもおられますが、当院はバリアフリーとなっており広い待合スペース・車椅子用トイレなどもご用意し、できるだけご不自由の無いように配慮しております。公共交通機関のみならず隣接するエキサイドパーキングおよび新幹線博多ビル4階駐車場からも容易に来院して頂く事ができます。 些細なことでも構いません。何かご心配なことがございましたらなんなりとご相談ください。