透析の専門医インタビュー (あずま腎クリニック)

透析

慢性腎臓病から人工透析まで腎臓病患者を支える腎臓病のスペシャリスト

東 昌広先生

2017/10/13

MEDICALIST
INTERVIEW
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あずま腎クリニック
東 昌広 院長
Masahiro Azuma

  • 医学博士
  • 総合内科専門医・指導医
  • 腎臓専門医・指導医
  • 透析専門医・指導医
  • 日本医師会認定産業医
経歴
  • 1993年3月 東京薬科大学薬学部衛生薬学科卒業
  • 2000年3月 日本医科大学医学部卒業
  • 2000年5月 国保旭中央病院研修医
  • 2002年4月 自治医科大学腎臓内科入局
  • 2003年10月 宇都宮社会保険病院医員
  • 2005年4月 自治医科大学大学院博士課程入学
  • 2009年3月 同 卒業(医学博士)
  • 2009年4月 自治医科大学腎臓内科助教
  • 2010年4月 宇都宮社会保険病院腎臓内科部長
  • 2011年4月 千葉社会保険病院腎臓内科部長
  • 2013年5月 あずま腎クリニック開院

慢性腎臓病から人工透析まで診る腎臓病専門のクリニック

東昌広院長

当院では腎臓病を中心とした診療を行っています。みなさんは慢性腎臓病(CKD)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。CKDとは蛋白尿や血尿などの尿異常や腎機能低下が3ヶ月以上続く状態で、放置すると腎機能が低下し、やがて末期腎不全になり、透析や腎移植をしないと生きられなくなってしまいます。日本には2011年現在で、1330万人のCKD患者がいると言われており、これは成人の約8人に1人に相当します。腎臓専門医としての私の仕事は、CKDを早期発見し、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症など、CKDを悪化させる要因を管理することで末期腎不全に進展させない、あるいは遅らせることです。
また日本人に多いIgA腎症は扁桃腺摘出後にステロイドパルス療法を行うことで、良好な予後が得られるようになってきています。受診した患者さんの病歴や検査所見からIgA腎症を疑い地域の基幹病院へ紹介し、腎生検(尿異常の原因を診断するための病理組織検査)で診断を確定させる。そして基幹病院の耳鼻科で扁桃腺を摘出してもらった後に外来でステロイドパルス療法を行うといった、腎臓病専門のクリニックならではの治療も行っています。

一方、透析専門医としての私の仕事は、残念ながら末期腎不全に至ってしまった患者さんが元気に社会復帰できるような透析を行うことです。そのために当院では「長時間透析」を行っています。一般的には、血液透析は週3回4時間で行われていることが多いのですが、長時間透析とは1回6時間以上、週当たり18時間以上の透析を行うことを言います。6時間は長いと思われるかもしれませんが、そもそも腎臓は24時間365日休みなく働いています。それを週3回4時間の透析で代償することにそもそも無理があるのです。1回6時間の透析でも腎臓の働きを完全に補うことはできないのですが、それでも通常の4時間の透析に比べると格段に体調が良くなります。これから長時間透析について詳しく説明したいと思います。

末期腎不全における治療法とは

東昌広院長

CKDで保存的治療を続けて短期的には腎機能は横ばいでも、長期的に見れば加齢による自然な腎機能低下も加わり腎機能が低下して末期腎不全に至るケースは少なくありません。腎機能が正常の10%を切り、薬では補えないような体液貯留や電解質異常などが出てきた場合には腎代替療法が必要になります。腎代替療法には透析療法と腎移植があります。日本における腎移植は2015年末で年間約1600例であり、そのうち9割が生体腎移植となっています。臓器移植法が施行されても脳死や心臓死のドナーからの移植は腎移植全体の1割に過ぎません。

一方、国内の透析患者は2011年末に30万人を突破し、2015年末現在で32万人余りとなっており、日本における末期腎不全の治療法としては透析療法が一般的です。透析療法には血液透析と腹膜透析があります。血液透析は血管に針を刺して血液を体の外に取りだし、透析器(ダイアライザー)の中を通して尿毒素や余分な水分を取り除いてから体の中に戻す治療法で、一般的には1回4時間、週3回程度透析施設に通って行います。次に腹膜透析ですが、お腹の中(腹腔といいます)にカテーテルという管を留置して、カテーテルを通して腹腔内に透析液を一定時間貯留し、腹膜を通して透析液の中にしみ出してきた尿毒素や水分を体外に排出する治療法で、毎日自宅で行うものです。

透析患者さんの生活が変わる!長時間透析の数々のメリット

東昌広院長

透析患者32万人には血液透析患者と腹膜透析患者が含まれるのですが、日本では腹膜透析患者の数は9,000人強で推移していて、透析患者全体の約3%に過ぎません。残りは血液透析なので、一般に透析というと狭い意味では血液透析を指すことが多いです。先に述べたように、血液透析では1回4時間、週3回というのが基本で、これが「標準透析」のようになっています。ところが、これは医学的根拠に基づいて出てきたものではなく、1988年に保険診療の区分が4時間以上と4時間未満に区分されたことをきっかけに4時間透析に収斂していったという経緯のようです。透析の基本は1回4時間で週3回というのが、医師やコ・メディカルスタッフの共通認識で、私も透析医療に携わり始めた頃は同様の認識でした。ところが、ずっと透析医療に携わっていると、どうも1回4時間、週3回の透析では患者さんの具合が良くないということを強く感じるようになりました。もっと時間を延ばした方が患者さんの体調が良くなるのではないかと考え、色々調べているうちに長時間透析研究会の存在を知り、更にその考え方の理論的な支柱となっている長時間透析の論文の存在を知ることになったのです。
それは、1992年にフランスのCharra博士が発表した論文で、タイトルはSurvival as an index of adequacy of dialysis(至適透析の指標としての生存率)というものでした。その内容は445名の患者に1回8時間、週3回の透析を行った結果、10年生存率75%、20年生存率43%とその当時の日本の透析患者の生存率の約2倍の良好な治療成績を納めているという驚くべきものでした。
これだ!と思いました。私は栃木県にある自治医大で腎臓内科医・透析医としての訓練を受けましたが、千葉県の出身なのでいずれ千葉に帰って、こういう透析をやるクリニックを開きたいと思うようになりました。

ところで、みなさんは透析療法に対してどういうイメージを持っておられるでしょうか。透析って大変なのでしょう?とか、すごく疲れるのでしょう?といったイメージを持っている人が多いと思いますが、1回4時間、週3回の透析では正にイメージ通りだと思います。透析は腎臓を治す治療ではなく、働きが悪くなってしまった腎臓の代わりをするものです。透析になって全身状態は良くなっても、腎臓そのものは悪くなってゆきます。透析を始めた頃はある程度尿量は保たれている人もいますが、この尿の中には老廃物は大して含まれておらず、水分だけが排出されている状態です。やがて、尿量そのものも減ってしまいます。すると飲んだり食べたりしたものは水分として体の中に溜まってしまうので、透析の時に溜まった分を取り除かないと行き場を失った水分が肺に溢れてきて肺水腫という状態になってしまいます。例えば透析と透析の間に3kg体重が増えて、これを4時間で除去(透析では除水と言います)しようとすると1時間当たり750mlで除水しなければなりません。もし、4kgだったら1時間に1,000mlつまり1kgです。サウナに入って1時間で体重を1kg落とすことを考えてみてください。かなり辛いと思いますが、1時間に1kgペースで除水してそれが4時間続きます。透析患者はこういうことを週に3回も行っているのです。ところが、もし透析時間をもっと延ばせば1時間当たりの除水量を減らすことができて体がついて行きやすくなります。急激な体液量の変化では血圧が下がったり、手足がつったりしますが、6時間以上かけてゆっくり除水すれば血圧の急激な低下も極めて少なくなり、手足のつれなどはかなり軽減されます。急激な体液量の変化が透析後の怠さや疲労感に大きく影響していていますが、長時間透析ではこうしたことが起こりにくいので、透析後の怠さや疲労感は軽度で済むのです。

東昌広院長

透析患者も含めて、CKD患者は血圧が高く、降圧薬を服用している人がほとんどです。塩分が血圧に悪いということで繰り返し塩分制限の指導もされます。高血圧が塩分だけに依存するのであれば、透析をして過剰な塩分が除去されれば血圧は下がるはずですが、実際には多剤服用しないと血圧が下がらない患者が多いです。実は、腎不全で血圧が高くなるのは尿毒素の中に交感神経を刺激する物質が含まれていることも大きな要因で、長時間透析の経験上、どうも塩分よりもこちらの方が大きなウエイトを占めているように思われます。交感神経を刺激する物質は比較的分子量が大きい物質の分画の中にあり、こうした毒素はゆっくり細胞内から血液にしみ出してくるので、時間をかけて透析をしないと除去できないのです。細胞内にまで溶け込んだ尿毒素(深部毒素と言います)を長時間透析で十分に除去すると、しっかり食べて体重も増えているのに血圧が下がって、降圧薬を減らすことができるようになります。

塩分の話が出てきましたが、透析患者で最も問題になるのが食事です。透析患者では塩分に加えてリンやカリウムの制限が必要になってきます。いわゆる透析食が必要になってくるのです。リンのコントロールがうまくゆかないと血液中のリンとカルシウムが結合して血管に沈着し石灰化を起こします。石灰化が進むと心血管疾患のリスクが高まるだけでなく老化が早く進みます。リンは短期的な影響ではなく中長期的な影響が問題になりますが、カリウムは高くなりすぎると致死的不整脈を起こして短期的に生命予後に関わります。したがって、透析患者はリンを多く含むもの-肉や魚、乳製品など-を制限して食べる必要があり、カリウムを含む野菜は生で食べることを極力避け、煮こぼしてカリウムを落としてから食べる。また果物も制限が必要という指導を受けます。ところが、これは標準透析での話で、長時間透析を行っているとカリウムが問題になることはほとんどなく、むしろ透析後にカリウムが下がりすぎないよう生野菜や果物をもっと食べるように促すケースも多々あり、カリウムの吸着薬を飲むことはまずありません。リンについては6時間、週3回の透析ではリンが多い食物、例えばチーズなどの乳製品を無節制に食べれば上昇します。在宅血液透析などで連日透析するといった特殊な場合を除き、ある程度の節制は必要になってきます。それでも標準透析に比べれば遙かに自由に食事ができるようになります。塩分やリンやカリウムを制限しつつ、十分なエネルギーを摂取するというのは難しく、血液検査でリンやカリウム高値を指摘されると、患者さんは食事量そのものを減らして見かけの数値を良くしようとします。しかし、そうするとエネルギー不足で痩せてしまいどんどんドライウエイトが下がるという結果になります。痩せて栄養状態が悪いと生命予後は良くありません。長時間透析では透析食ではなく、家族とほぼ同様の食事をしっかり摂ることができるので栄養状態が良くなり、ドライウエイトは上がります。透析患者さんにとって重荷となっていた食事の制約からかなり開放されます。

東昌広院長

また、透析で大きな問題になることの一つに痒みがあります。透析による除水や水分制限などで、透析患者さんの皮膚は水分含有量が少なくなっています。また皮脂腺や汗腺の萎縮により皮脂や汗の分泌量も減っており、透析患者さんは皮膚の乾燥(ドライスキン)が顕著です。体の中には水分が過剰にあるのに、皮膚には水分が少ないという分布のアンバランスがあります。でも、これは標準透析での話で、長時間透析をしてみて患者さんが異口同音に言うことは、「汗をかけるようになった!」ということです。詳細なメカニズムは分かりませんが、十分に食べて、しっかり深部毒素まで除去した結果、新陳代謝が良くなっていることは疑いようがありません。3時間半の透析から当院で6時間透析に移行したある女性患者さんは、デパートの化粧品売り場で肌チェックをしてもらったところ、皮膚の状態は最も良いAランクと診断され、透析をしていると告げると驚かれたというエピソードもあります。また別の男性患者さんは4時間透析のときにはすね毛が抜けてツルツルになってしまい他人から足がツルツルですねと言われると複雑な思いをしていたとのことですが、当院で6時間透析に移行してからすね毛が生えてきたと喜んでいます。十分に透析をすると皮膚に潤いが戻りバリア機能が保たれる結果、外部からの刺激に過敏に反応することはなくなり痒みは極めて少なくなります。当院の患者さんを見ていると、痒みで困っている人はほとんどいません。それから、透析をしていると段々皮膚が黒ずんできます。なぜ皮膚が黒ずんでくるかというと、尿毒素の中に色素細胞を刺激する物質があり、その結果、メラニンという色素が過剰に産生されて皮膚に沈着するためです。この毒素はやはり比較的分子量の大きい分画の中にあり、十分に時間をかけて透析しないと除去されません。逆に言えば、十分に透析をすれば皮膚の色素沈着の原因となる尿毒素を除去できて、皮膚は黒ずむことはないということです。

原則として全ての患者さんに長時間透析

長時間透析のメリットを述べてきましたが、当院では原則として全ての患者さんに1回6時間以上、週3回の長時間透析を行っています。標準透析と長時間透析が混在していると、ベクトルの方向がバラバラになりうまく行かないという信念から長時間透析で統一しています。最近では90歳を超える超高齢の患者さんや、透析の経過中に認知機能が低下し、長時間透析ができないという事例もあり一部に例外的に短時間の透析を行っています。
現在、透析時間の区分は①4時間未満、②4時間以上5時間未満、③5時間以上の3つの区分に分けられていて、6時間以上やったからといって診療報酬が上がるわけではありません。むしろ経営効率を考えるなら4時間を3回の方が良いのです。6時間だと2回しかできない上に、余分にかかる水や電気代はクリニックの持ち出しになります。それでも、長時間透析をやりたいという思いで開業したので、そこは曲げずに長時間透析を行っていきます。近隣には複数の透析施設があり、どのような透析を受けるかは患者さんの選択です。なぜ長時間透析なのか患者さんに十分説明して長時間透析に納得していただいた患者さんが当院で透析を行っています。

院内風景

腹膜透析や血液透析併用療法も実施

当院では血液透析に加えて、腹膜透析も行っています。腹膜透析は毎日自宅で行うもので、透析施設には月に1回ないし2回の通院で済みます。腹膜透析の利点としては、残腎機能を比較的長く温存できるということや体液量の変動が少ないので透析中の血行動態が安定しているなどの医学的な側面と、透析施設への通院回数が少なくて済むので仕事の制約も少ないというような社会的な側面があります。当院で腹膜透析を行っている患者さんは働いている人が多く、社会的な側面から腹膜透析を選んでいる人がほとんどです。血液透析だとダイアライザーの性能と血流から一定の透析量を確保するのは容易ですが、腹膜機能は個人個人で異なり、毒素などの溶質が抜けやすい腹膜の人から抜けにくい腹膜の人まで様々です。溶質の抜けにくい人は腹膜透析のみでは透析不足になってしまうことがあり、その場合は週1回血液透析を併用すると不足した分を補うことができます。
現在当院では3人の患者さんが血液との併用を行っています。腹膜透析では取り替えの利かない自分の腹膜で透析を行うため、長くやりすぎると腹膜が硬くなる被嚢性腹膜硬化症という重篤な合併症を来します。それを防ぐため、一般的には5年くらいで血液透析に移行するか、腎移植を行うことが望ましいとされています。しかし、どのくらいの期間腹膜透析が可能かは、やはりその人の腹膜の性質に負うところが大きく、腹膜機能検査などを行いながら移行のタイミングを判断する必要があります。当院では血液透析、腹膜透析両者を行っていますので、患者さんのライフスタイルに合わせて選択することが可能になっています。更に腎移植を希望する患者さんには、近隣の移植施設を紹介しています。

居心地の良い環境を提供

院内風景

当院では長時間透析を快適に受けてもらうため、居心地の良い環境を提供しています。透析で一番問題になる空調ですが、輻射熱を冷暖房に利用する装置を導入しており、透析室を一定の温度に保ちます。このことで、風の出る通常の空調の使用は最小限ですみ、患者さんに暖気や冷気が直接当たることはなく、大変好評です。また座り心地にこだわったリクライニングチェアを採用しており、元JALの社員の患者さんからはビジネスクラスのシートより座り心地が良いとお墨付きをいただいています。無料のテレビとホテルと同じ仕様のビデオオンデマンド(もちろん無料)、ブルーレイディスクプレーヤーが各テーブルにセットされており、長時間透析を飽きずに過ごすことができるようになっています。

長時間透析で人生が変わった!

東昌広院長

Kさんは2006年に透析導入になりました。当初は3時間、週3回の透析でしたが、慣れるまで辛かったそうです。しばらくして慣れたものの、今度は食べ物や水分制限に直面しました。元々食べることが大好きだったKさんにはこの事が一番辛く、ストレスでした。何年か経った頃、透析不足を指摘され透析時間が3時間半になりましたが、そのわずか30分がとても長く感じられたそうです。その上血圧が高く、透析が終わってから降圧薬を内服し下がってから帰るという日々が続きました。リンも高く、リン吸着薬を大量に服用していました。開業前に私が勤務していた病院でKさんに出会ったのですが、若いのだからもっと透析時間を延ばした方がよいと勧めました。多くの患者さんがそう言うのですが、「3時間半でも辛いのに6時間なんて無理です!」と当初Kさんは言っていました。でも内覧会のときに、実際に他院で長時間透析を受けている患者さんの話を聞いて、「やってみよう!」という気持ちになりました。私が100回説明するより、長時間透析を受けている患者さんの実体験を聞いたことで長時間透析をする決心がついたのです。
同じ病気で透析になっている息子さん共々、当院の開院に合わせて転院しました。Kさん曰く、「最初は6時間の透析でしたが、全く長く感じず、3時間半の時より楽に感じました。終わって歩き出した時、体が軽く、足がスッと上がる感覚に驚きました。」そう、Kさんは「3時間半だから辛かった」ということを実感したのでした。あんなに高かった血圧もすっかり下がり降圧薬はいらなくなり、今ではリンの吸着薬は少量服用している程度です。今まで、Kさんだけが家族と別の食事をしなければならなくて辛い思いをしていましたが、長時間透析をするようになってから家族と同じものを食べられるようになりそれがとても嬉しいとのことです。娘さんからは肌のつやが良くなったと言われ、ドライウエイトも7kgも上がりました。曰く、「私は透析患者なのですが、普段はそれを忘れてしまうほど元気になり、娘や友達と旅行をしたり、あちこちに出かけたりして生活を楽しんでいます。今は7時間の透析をしていますが、全く苦にならずむしろ楽しみにしています。長時間透析に出会えたことを感謝し、これからも楽しく透析をしていきたいと思います。」