内視鏡検査の専門医インタビュー (たけいち内科胃腸クリニック)

内視鏡検査

「つらい」「苦しい」といった胃カメラや大腸カメラのイメージを変える。内視鏡検査で早期発見・早期治療に取り組む消化器内視鏡専門医

武市昌郎先生

2017/06/27

MEDICALIST
INTERVIEW
41

  • シェア
  • シェア
  • LINEで送る

たけいち内科胃腸クリニック
武市昌郎 院長
Masao Takeichi

  • 消化器内視鏡専門医
経歴
  • 平成12年 埼玉医科大学卒業
  • 平成13年 福岡大学病院 1内科入局
  • 平成15年 福岡大学筑紫病院 消化器内科入局
  • 平成16年 国家公務員共済組合連合会 新小倉病院 内科・消化器内科
  • 平成19年 福岡大学筑紫病院 消化器内科
  • 平成21年 きくち胃腸科内科クリニック 副院長
  • 平成27年1月 たけいち内科胃腸クリニック 開業

眠っているうちに検査が終わる内視鏡検査

眠っているうちに検査が終わる内視鏡検査について

当院では胃カメラや大腸カメラによる検査(内視鏡検査)を行う際、鎮静剤を使うことで、患者さんは「オエッオエッ」となるような苦痛やお腹を突き上げられるような痛みを感じることなく、ウトウトと眠っているあいだに検査を受けることができる「無痛検査」を導入しています。 従来であれば、患者様が意識のある間に内視鏡検査を行うため、非常に苦痛を伴っていました。これが、患者様が内視鏡検査を敬遠する一番の理由となり、「胃カメラ・大腸カメラは苦しいもの」という固定概念を作ってしまったのです。鎮静剤を使用することにより固定概念となってしまっている「苦痛」を軽減することが可能です。

胃カメラの場合は、朝食を抜いてお越しいただきます。大腸カメラの場合は、ご自宅で下剤を飲んでお越しいただくか、こちらへお越しいただいてから、下剤を飲んでいただきます。当院はトイレ付きの個室を用意していますので、安心してご利用ください。初めてのご来院の場合は、問診や診察の後に検査を行います。 ひどく体調が悪いとか、風邪をひいてつらいとかいった場合は「日を改めましょう」という話になりますが、基本的に当日の検査が可能です。まず胃カメラ検査は、咽頭麻酔をします。ベッドへ横たわっていただき、鎮静剤の注射をします。5~10秒もすれば眠った状態となるので、その状態を確認して、内視鏡検査へ移ります。

苦しさ軽減のために炭酸ガスを使用

苦しさ軽減のために炭酸ガスを使用しています

当院では胃カメラ、大腸カメラ共に最新の炭酸ガス送気装置を用いております。これは、今までは胃や大腸を観察するのに、空気で腸管を膨らませて観察していました。ただ、空気では検査の後で、おなかの張った感じがなかなか取れず、それが苦しいとおっしゃられる患者様もたくさんおられました。当院では、空気の代わりに炭酸ガスを用いて行います。炭酸ガスは生体への影響も無く、また腸管への吸収が良く、検査後もおなかの張った感じがないため非常に楽だと高評価をいただいております。患者様の中には(大腸カメラ中に)「え?今ってカメラ入っているんですか?」と聞かれる方もおられますし、検査後に「私、眠ってしまって全然覚えてないんですけれども、今日はカメラは口から入ったんですか?お尻から入ったんですか?」という方もおられます。

当院では、大病院での検査と同等かそれ以上の高いクオリティを維持しつつ、鎮静剤を用いた痛くない内視鏡検査、胃カメラ・大腸カメラのファイバーを極限まで細くした無痛検査、炭酸ガス送気装置を用いた無痛検査等、なるべく患者様に負担のならない内視鏡検査を心がけています。

短い時間で受けられる内視鏡検査

短い時間で受けられる内視鏡検査について

胃カメラの場合、何も問題がなく観察だけで終わる場合は、スコープを入れて抜くまで10分もかかりません。ポリープや潰瘍を見つけて、色素を振りかけて検査したり、組織をとったり…とした場合も、15分もあれば終わります。大腸カメラの場合でも、入れ始めて抜くまで15~20分でしょうか。

また、患者さんの精神的・経済的負担の軽減を目的とし、大腸ポリープの日帰り手術を行っております。※大きなポリープの場合は、入院が必要となりますので、近隣の病院や大学病院をご紹介いたします。大腸がんの多くは、大腸ポリープから発生するため、ポリープの段階(がん化する前)で切除する事が大切です。

内視鏡検査に対する「苦しい」という固定概念を崩すために

内視鏡検査に対する「苦しい」という固定概念を崩すために

「内視鏡検査は大変・苦しい」というイメージこそが私が変えたいイメージなのです。大変となれば、どうしても足が遠のくでしょう。検査を受けて、早期発見・治療をして、元気で長生きしていただくためには、検査がラクであることが大切です。また、患者さんにとってラクということは、医者にとってもメリットがあります。

鎮静剤を使わない場合、患者さんが苦しまれるので十分な検査ができずに終わるケースもありますが、鎮静剤を使って、患者さんが眠られた状態で行うと、きちっと炭酸ガスを入れて、粘膜をきれいに広げた状態で診ることができるので、小さな病変でも見逃すことがなくなります。 鎮静剤にも様々な種類があり、当院では副作用が少なく、作用時間が短く、検査後は早く目覚めてあとにも残らない薬を選んで使用しています。また、消化器内科内視鏡の専門医として、そのコントロールには長年の経験と技術があります。 検査を受けていただく前には、リスクについても詳しくご説明しますし、ホームページでもご紹介していますので、ぜひご覧いただければと思います。

内視鏡検査を受ける年齢

基本は、40歳を過ぎてからでいいと思います。ただ、若い方でも発症する病気もあるので、何か違和感や気になる症状がある場合には、消化器専門医に診てもらって、病気の可能性が疑われたら内視鏡検査を受けられることをおすすめします。
ちなみに胃カメラは、40歳を過ぎたら年1回、大腸カメラはポリープなどの異常のない場合は2~3年に1回、ポリープなど異常のあった場合は、できやすい体質かもしれないので年1回の検査が良いだろうと思います。

「お世話になっている方々へ恩返ししたい」という思いからこの地で開業

私は父の背中をみて医者になろうと決め、「医者になる以上は、一人の患者さんの全身を診たい」と考えて内科へ進みました。その後、消化器内科の分野で有名な福岡大学筑紫病院へ入局して先生方の技術に圧倒されたのがきっかけです。自分も技術がほしい、手に職を付けたいと思いました。内視鏡は「経験」と「センス」です。
入れて、診て、抜くまでの全体の検査の流れや組み立てができるかどうか―。また、先輩に「検査する側は、される側のきつさを知っとかないかん」といわれて、鎮静剤を使わずに胃カメラや大腸カメラの検査を受けて、涙と鼻水だらけで「こんなにきついんか」と思ったことも、原点となりました。

今後はより一層、患者さんの利益になることを提供していくことです。医療はどんどん発展・進歩しています。常に勉強・吸収して、お越しいただく患者さんにご提供できればと思います。
また、約30年住んでいる地に開業したのは、「お世話になっている方々へ恩返ししたい」という思いがあったからです。消化器の症状に限らず、気になるときは気軽にお越しいただき、皆様の健康を長くサポートできるようなクリニックでありたいなと思っています。