産婦人科専門医
妊婦健診、産後ケア、更年期相談まで。各ライフステージの女性の健康とQOLを支える「産婦人科」の専門医
2016/12/16
- 経歴
2001年、東京医科大学卒業。学生時代の実習で出産に立会った感銘から産婦人科医を志す。東京女子医科大学東医療センター、日本赤十字社医療センター産婦人科での研鑽を経て2016年10月に「祐天寺ウィメンズヘルスクリニック」を開院した。
診療では、婦人科ほか、ボディケアなどへルスケア領域のメニューにも注力。さまざまなライフステージに立つ女性の健康を多方面からサポートする診療スタイルを整えている。
確かな診療と充実したホスピタリティ!女性が安心して通えるウィメンズ専門クリニック
あらゆる女性の健康を応援すべく開院
以前は、産婦人科医として、東京女子医科大学東医療センター、日本赤十字社医療センターで勤務していました。数多くの妊婦さんの診療に携わってきて、思うところあり、今年10月に当クリニックを開院しました。
そのきっかけを一言でいえば、「すべての年代の女性が健康でいられるようお手伝いをしたい」ということです。妊娠、出産、更年期など、各ライフステージによって、さまざまな変化が現れる女性の体。その健康を総合的に支え、女性の生涯のQOLに貢献していくことができないものかと考えていました。そして、その私なりの答えが、この祐天寺にしっかりと腰を据え、誰もが気軽に通えるクリニックをつくることでした。
「ウィメンズヘルスクリニック」の名の通り、当クリニックは産婦人科を標榜し、妊婦健診や産後ケアほか、女性特有の疾患の治療・検査、予防に取り組んでいます。月経異常や月経困難症、更年期相談、性病外来、思春期外来、子婦人科がん健診など、妊婦さんやママさんだけでなく、中高年の方や学生さんまで気兼ねなく来院いただけるよう、さまざまな診療メニューをご用意しています。
妊娠・出産から更年期まで、体の転機を迎える女性が知っておきたいこと
よい妊娠・出産を求めればこそ
男女ともに仕事を持つことが当たり前になり、晩婚化が進むことで、妊娠・出産のタイミングも遅くなっています。これまで、私が担当してきた妊婦さんも壮年期の方が多くいらっしゃいました。35歳以上の出産を高齢出産といいますが、女性の体は歳を重ねるごとに出産のリスクは高まる傾向にあります。また一方で、妊娠の確率は低下しますので、不妊でお悩みの方も少なくありません。
不妊症については人工授精や体外受精などさまざまな治療法がありますが、妊娠・出産が高齢になるほどリスクが高くなっていきます。しかし一方、世の女性の間で不妊治療の認知度は高く、最近では治療が高齢化しているといわれています。ここに、私は懸念すべきことがあると感じています。それは、妊娠を望む女性が「治療を受ければ、いつでも〜」という、印象を抱いてしまっているのではないか、ということです。
先ほどのお話ししたように、経年による妊娠の確率の低下と出産リスクの上昇は、不妊治療を受けても変わりがありません。女性の方で妊娠・出産をお考えの方は、なるべく早めにクリニックでご相談いただければと思います。
女性の転機、更年期をどう迎えるか?
妊娠・出産に次ぎ、女性にとっての大きな転機が更年期です。人により違いはありますが、40代半ばから50代半ばにかけてのおよそ10年間を指します。
更年期とは、卵巣の働きの衰え、女性ホルモンの分泌量が減少する期間で、この間に起こるトラブルが更年期障害です。症状は2つのパターンに分けられ、「のぼせやほてり」、「動悸や肩こり」、「倦怠感」、「月経の乱れ」などの肉体的症状と、「イライラ」、「不安・不眠」、「情緒不安定」などの精神的症状がみられるようになります。ただ、個人差が大きく、女性ホルモンが減少していたとしても、必ずしも症状がでるわけではありません。
では、何が直接的な要因なのか? というと、各症状の背景には患者さんの環境が大きく関係しているとされています。例えばストレスを感じてしまう仕事場や家庭環境だったり、もともとの性格が起因となるケースもあります。ここからわかるように、「漢方薬」や「ホルモン補充療法」などの更年期障害の治療同様に、大切になるのが「環境改善による心のケア」なんです。更年期は誰もが迎えるものですから、症状が起こる前に相談できる相手を見つけたり、自分の環境をあらためて見つめ直すことはとても重要なことだといえます。
現在の不安を解消させ、女性の豊かな将来を支えるクリニックでありたい
ヘルスケアを織り交ぜた身近で安心な医療
当クリニックは、先ほどお話しした「妊娠・出産」、「更年期障害」診療に積極的に取り組んでいます。妊娠・出産にまつわる特色としては、「からだづくりクラス」というボディケアを行なっています。ヨガのように姿勢と呼吸を整え、子宮などを支えている骨盤底筋群という筋肉によい刺激を与えていく体操なのですが、子宮脱や女性性機能の低下といったトラブルを予防し、よいお産ができる体づくりや、産後ケアに効果を期待できます。
更年期障害では、症状の改善にあらたにご提案できるものとして、「エクオール」という成分からつくられたサプリメントをご用意しています。エクオールとは、大豆イソフラボンを摂取したときに腸内で代謝されるもので、女性ホルモンと似た働きをし、症状を緩和してくれます。ホルモン補充療法のように大きな効果を望むことは難しいのですが、例えば漢方との併用もできるので、症状に合わせた調整が可能です。
無理のない治療と不安にさせないアドバイス
「からだづくりクラス」も「サプリメント」も、厳密にいえば治療ではないですが、患者さんの視点に立った柔軟かつ最善の提案をしていくのが私の診療のこだわりです。不妊相談やほかのメニューもそうなのですが、主訴を聞き症状だけを診るのではなく、生活や将来を鑑みながら、一人ひとりに沿った無理のない診療でよい結果をご提供できればと思っています。
また、診療中の説明や院内の雰囲気にしても、患者さんを不安な気持ちにさせないことを大切にしています。健康や体のことついて、何となく気になったら気軽に相談できるクリニック・・・、そういった環境こそ、本当の意味で健康に貢献できると思いますし、私としてもめざすべき理想のクリニック像にしています。
クリニックは「自分の体と向き合える」場所
最後に、先ほどのお話と重なりますが、当クリニックは、症状がなくても何か心配事があれば気軽に相談できるクリニックをテーマにしています。それは、診療以前に、まず患者さんに自分自身の体のことを知ってもらいたいと考えているからです。
例えば、閉経後の女性は骨粗しょう症や高脂血症状に患いやすくなる。しかし、そうなる前に食事や運動などに気をつけておけば、予防に取り組むことができます。節目節目で、体の転機を迎える女性だからこそ、治療や検査だけではなく、クリニックを自分の体と向き合う場所としても積極的に活用していただきたいと思います。
まだあたらしいクリニックではありますが、地域のあらゆるライフステージの女性の方が安心でき、一人ひとりのよりよい生活のお手伝いとなる医療提供に取り組んでいきます。近隣にお住いの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお越しください。