神経内科専門医
全身の神経に関する病気を診るのが脳神経内科
複雑な検査・診断ができる専門医
2022/04/26
あさひ脳神経内科・精神科クリニック
飯嶋 一侑樹 医師
Kazuyuki Iijima
- 脳神経内科専門医
- 精神保健指定医
- 内科認定医
- 身体障害福祉法第15条指定医
- 難病指定医
- 経歴
- 2008年 東海大学医学部医学科 卒業
- 2010年 東海大学医学部付属病院 脳神経内科 勤務
- 2018年 東海大学医学部付属病院 精神科
公益財団法人 積善会 曽我病院 勤務 - 2021年 東海大学医学部付属病院 精神科 勤務
- 2022年 医療法人 こまくさ あさひ脳神経内科精神科クリニック 院長
あさひ脳神経内科精神科クリニックの特徴は、診療案内にあるように内科、脳神経内科、心療内科・精神科の各診療科を、1つのクリニックで診ることができることです。相鉄線「二俣川駅」に直結する立地で利便性が非常に良いことも特徴の一つです。
そんな同クリニックの飯嶋 一侑樹先生に、脳神経内科、心療内科、精神科の違いや、診療対象としている病気の解説をふまえ、それらを横断的に診療するメリットについてお話をうかがいました。
脳神経内科とは
実は脳神経内科の先生で開業医は少ないのです。脳神経内科は脳だけではなく、体の全身に巡る神経について扱う科です。神経とは脳や背骨の中を通っている神経の束である脊髄、そしてそこから枝葉別れしてくる末梢神経を指します。これらすべての神経に関する病気を診る科が脳神経内科です。神経系で多く開業されている脳神経外科の先生は、クモ膜下出血などの脳内の出血疾患、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、脳腫瘍など、主に手術を行う病気を扱います。手術をしない病気の神経系の病気を扱う科が脳神経内科といえるでしょう。
代表的な病気としては、脳梗塞や手術適応のない脳出血、外来での経過観察、頭痛、パーキンソン病、認知症、てんかんなどが挙げられます。また、筋委縮性側索硬化症、多発性硬化症、脊髄小脳変性症などの難病疾患も診ることができます。
症状としては、手足の動かしにくさ、しびれ、物忘れ、めまい、歩きにくさなどが代表的なものとなります。他の科と比べ病気の種類も多く、特殊な検査や診断も複雑ですので、専門性が非常に高い科といえます。
当院では必要に応じて連携している病院に検査(MRI、脳波、脳血流検査、筋電図、パーキンソン病関連の検査など)のために受診していただき、しっかり診断を行うことが可能となっております。また、当院にはCTが完備されておりますので、脳に関しては数分での撮影と当日の結果説明が可能です。
そして脳神経内科は多岐にわたり内科疾患を経験していることも大きな特徴です。高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症、痛風などの生活習慣病も、合併症で頻回にみる機会が多いため、しっかり対応できます。
病院レベルの医療機器の導入で、迅速な診断・治療態勢を実現
当院では大きな病院と同様に地域の皆様に貢献すべく、様々な工夫をしています。まずCT検査が院内で迅速にできることです。採血、尿検査、レントゲン、心電図といった検査も可能です。採血では比較的細かく見ることができる血液検査機器を導入しており、末血(白血球、貧血など)、肝機能、腎機能、電解質、アミラーゼ(膵炎などで上昇)、尿酸値、炎症反応蛋白物質が、当日15分程度といった短時間で出ます。これらの検査から適格な診断を行い、当院で治療が可能な疾患はその場で対応させていただき、入院などでの治療が必要な場合は、他の医療機関につなぐなどコーディネートする役目も果たしています。また、頭痛やめまいに関しては点滴での治療で症状を軽減することも可能となっております。
精神科との兼ね合いについて
脳神経内科と精神科については実は深くかかわることが多いです。例えばパーキンソン病の患者さんは、うつ病の発症率が高いといわれています。また認知症に関しても同様で、うつ状態を呈する方が非常に多いです。特に認知症の周辺症状(暴言、暴力、徘徊など)に関しては、精神科が関わり治療を行うことで、できるだけ長い時間、ご自宅で過ごせるように治療をすることも、当院は両科を有しているため1つのクリニックで可能です。
パニック障害やうつ状態で身体症状が出現する方も非常に多いです。うつ病や適応障害の方では、身体症状として出勤前に頭痛や動悸、腹痛などを起こすことが少なくありません。また、物忘れを主訴に受診され、うつ状態による症状だったという方もいらっしゃいます。このような症状は、内科で検査をしても異常がなく、心療内科で診断をして治療を行うことで回復されるケースも多いです。このような横断的な診断と治療は、他のクリニックにない強みだと考えています。
診察時に心がけていること
脳神経内科の患者さんは日常生活に影響が出る症状を抱えている方がほとんどですので、とても不安に感じて受診される方が多い状況です。それに加え脳神経内科の疾患は親しみがない病気が多く存在します。脳神経内科で扱う病気は診察と問診でほとんどが診断できるため、丁寧な診察と問診を行うように心がけています。患者さんが診察室のドアを開けてから入ってくるまでの歩行などの動作や表情を見て、そこから診察がすでに始まっているといっても過言ではないでしょう。そして、それを確定的な診断とするために画像検査や血液検査を行ってしっかり裏付けを取り、診断を丁寧にしていきます。
病気も検査も特殊なため、患者さんには専門用語ではなく、わかりやすい言葉で説明し、寄り添いながら診療を進めています。
また、難病の患者さんでは比較的重度になってきますと、より適切な医療を受けていただくために、大きな病院に紹介させていただくこともあります。ご高齢の方では、認知症を患っておられる方が多いため、介護サービスの導入や要介護認定などがスムーズに進むように積極的な支援をしています。患者さん、ご家族の状態に合わせてデイケアやショートステイなどのご利用を促したり、横浜市二俣川地域のケアプラザ(地域包括支援センター)が同じビル内にありますので、そちらをご紹介したりしています。
内科を受診されている方の精神疾患にも対応
内科を受診されている方が、例えば、家族が亡くなったり、仕事が忙しかったりといったことがきっかけで、パニック障害のような症状が出て、心療内科にかからなければいけない状態になることも少なくありません。このようなケースでも精神科と内科の連携が常にできるので、正しい適切な治療につなげることができます。
当院は、内科、脳神経内科、心療内科・精神科の病気を、1つのクリニックで診ることができるというのが大きな特徴です。ぜひお気軽にご相談ください。