神経内科専門医インタビュー (あさひ脳神経内科・精神科クリニック)

神経内科専門医

横断的診断で一歩踏み込んだ専門的な治療を提供する 内科、脳神経内科、精神科の専門医

飯嶋 一侑樹先生

2022/04/26

MEDICALIST
INTERVIEW
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あさひ脳神経内科・精神科クリニック
飯嶋 一侑樹 医師
Kazuyuki Iijima

  • 内科認定医
  • 神経内科専門医
  • 身体障害福祉法第15条指定医
  • 難病指定医
経歴
  • 2008年 東海大学医学部医学科 卒業
  • 2010年 東海大学医学部付属病院 脳神経内科 勤務
  • 2018年 東海大学医学部付属病院 精神科
          公益財団法人 積善会 曽我病院 勤務
  • 2021年 東海大学医学部付属病院 精神科 勤務
  • 2022年 医療法人 こまくさ あさひ脳神経内科精神科クリニック 院長

男性やご年配の患者さんへのメッセージ

精神科の患者さんは皆さん、心療内科や精神科の受診に抵抗感を抱いていることが多いかと思います。特に男性やご年配の方は精神科に対するイメージが悪く、当院に男性の患者さんもおられますが少ないのが現状で、受診率が低い傾向にあります。しかしながら、自殺者の数は女性よりも男性のほうが圧倒的に多い状態です。男性の場合「精神科に受診するまでもない」と過信して、がんばってしまう方が少なくありません。やがて「うつ状態」がひどくなり、命を絶たれるというパターンが多いと思われます。
当院は内科も併設しているため、単科の心療内科・精神科よりも敷居は低いと思います。「話をするだけも落ち着きました」と数回の受診で回復される方もいらっしゃいます。ぜひ病状が悪化する前に、気軽に相談していただき、治療を早期に介入したいといつも考えています。

前面に出ている病気の裏にある病気

抑うつ状態で受診される患者さんは多くいらっしゃいます。その背景に統合失調症、双極性感情障害、全般性不安障害、気分変調症などの基盤に疾患を持っている患者さんもいらっしゃいます。きっかけがわからない、なぜか調子が悪いといった方の裏にはこうした精神疾患がベースにあることがあります。このベースにある疾患をしっかり治療を行い、少ない薬の量で回復しやすくなる傾向があります。当院では日頃から丁寧な問診を心がけ、正確な診断を行い患者さんの負担の少ない治療を目指しております。

脳神経内科とのつながり

脳神経内科の疾患は、精神疾患を合併しやすいといわれています。認知症は進行とともに暴言や易怒的になるなど、ご家族が対応に困る周辺症状というものが出てきます。このような患者さんに対しては、抗認知症薬をうまく調節したり、気分安定薬や抗精神病薬を使用したりすることで、病状の安定化を目指し、できるだけご自宅で過ごせるように治療を行うことが脳神経内科と精神科の役目と考えております。また、うつ症状で精神科を来院されて、実はパーキンソン病や脳の病気が隠れていたり、認知症の初期であったりすることも稀ではありません。当院では脳神経内科と精神科との連携を密にとっていますので、このようなケースでも、しっかりとした対応が可能です。
また、物忘れや身体症状を訴えて来院される患者さんも非常に多いです。パニック障害の場合には身体症状(動悸、めまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えなど)を自覚することが多く、適応障害やうつ病の方では出勤前に、めまい、頭痛、腹痛などが出ることがあります。当院は内科と精神科が連携をとって診療に当たっています。ひとつのクリニックで両方の診療が完結する数少ないクリニックです。

精神科は薬物治療だけが治療ではない

精神科を受診すると薬がどんどん増えて、逆に具合が悪くなるというイメージを持つ方も多いのではないかと思います。患者さんの苦痛を和らげるために、初期には薬が多くなることもあります。しかし、病状が改善してくれば薬の必要量は少なくなり、減薬ができることが多いです。最初は不安に感じられるかもしれませんが、安心して治療を任せていただければと思います。当院では、薬物治療は必ず患者さんと相談しながら進めます。薬物の種類の選択や量の調節など、患者さんの同意を得ながら一緒に行うようにしています。限られた診療時間であるため、十分な時間はとれませんが、薬がなぜ必要なのかも説明するようにしております。
精神科の治療は薬物治療だけではありません。薬物治療では解決できない問題も数多くあり、薬物治療である程度落ち着いた段階で、精神療法を組み合わせるようにしています。患者さんの根っこにある問題は、精神療法が非常に重要となってきます。診察での対話などに支持的精神療法(患者さんと話し合いながら、一緒に心の悩みごとを解決する方法)などを織り交ぜて治療を行うように心がけています。

診察時に心がけていること

精神科医はとにかく第一印象が大事だと思っています。患者さんが入ってきた瞬間に、まず「話しやすい雰囲気作り」を特に意識してます。受診しても医師が話しにくく、話したいことが話せなければ、診断も正確にはできません。とにかく話やすくするために、態度や表情、声のトーンなどに十分配慮し、患者さんにできるだけ一回で「この先生なら話してもいいかな」と思っていただけるように、努力を惜しまず真剣に向き合うように診療を行っています。患者さんにとって、話しやすい場所、相談できる場所、頼れる場所を提供して、一緒に笑ったり、悲しんだり、泣いたりしてもらい、可能な限り感情や想いを引き出し、一緒に最良な治療を考えていきたいです。

心療内科・精神科の患者さんへのメッセージ

現れる症状によって診療科を選んでいると、「精神科も」「内科も」というように、どんどん受診する場所が増えてくることが多いかと思います。当院のようなクリニック規模で、心療内科・精神科と脳神経内科を併設しているクリニックは稀だと思いますし、内科も相談していただければ同時に受診できます。どうぞお気軽にご相談ください。