EDの陰に「病気が隠れていないか」を考えることも大切

EDの陰に「病気が隠れていないか」を考えることも大切

ED(勃起不全)は、自分が最初に自覚できる生活習慣病と言われています。血管の老化が原因で起こる病気なのです。どのような病気で、どのような治療が行われるのでしょうか。

そのまま放置すると、様々な病気を引き起こす可能性があるため、早い時期から対策をとる必要があるのです。それにも関わらず、相談し難い内容のため、相談相手が見つからなかったり、どこに相談するべきかわからない、という理由で、問題に目を背けている人が多いのではないでしょうか。

EDってどういう病気?

EDは、最近になって治療の重要性が見直されています。EDはただ単に、全く勃起がしない、という場合に限ったものではありません。勃起状態が維持できなかったり、硬さが不足しているなど、性行為をするにあたり勃起が不十分な状態全てを指します。

自分自身が勃起に対して満たされない場合や、「たまに元気がない」という場合も、EDの治療対象に含まれるのです。しかし実際には、「疲れからきている」や「ストレスが溜まっているから」と考えて、EDであると自覚している人は少ないようです。

EDの原因は血管の老化!

若い血管と年老いた血管のイラスト

EDの原因は、一般的には、血管の老化が関係していると考えられています。なぜならば、脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化が原因の高血圧、糖尿病といったメタボリックシンドロームや生活習慣病と合併していることが非常に多いからです。血管が不健康な場合もEDになりやすい、と考えるのがごく自然なのです。

症状が軽い場合も含めると、一般男性の約半数がEDと診断されている今、EDは「血管がどれだけ健康であるかを示す物差しになっている」という考え方が徐々に浸透してきています。

EDは陰茎動脈という細い血管の障害によって引き起こされます。症状をきちんと受け止めない、もしくは、軽視したまま、いつもと変わらない生活を続けていると、いつの間にか動脈硬化が進行し、より深刻な疾患が生じることもあるのです。

EDは体の血管障害の中で、まず最初に起こるものと言われています。深刻な状況になる前に、まずはアクションを起こしましょう。豊かな人生を送っていくためにも、早めに治療する事をお勧めします。そう言った観点で考えると、EDは、男性が自分の健康をもう一度見直す良い機会なのかもしれません。

前立腺がんの原因

前立腺がんは、60歳以上の男性に多いことから、加齢が大きく関わっていると考えられていますが、まだはっきりとした原因は解っていません。しかし、食の欧米化により、脂肪過多の食生活がリスクを高めていることは分かっています。今では、比較的若い40代でも前立腺がんを発症することも珍しくありません。

EDの治療とは

病状を医師に説明する青年

前立腺がんは「高齢者のがん」というイメージがありますが、遺伝的なものが原因の場合には、若い年代でも発症する可能性があります。

病院でのED治療には、PDE5という勃起を妨害する酵素の働きを抑制する薬が主に使用されます。この薬には、勃起の維持を促す効果や、血管の機能を回復、血管内皮の状態を健康な状態に維持する作用があります。

従って、血管疾患の一つと考えられているEDにも使用されているのです。

EDは前述したように、合併症を引き起こしている場合が多いため、同時に生活習慣病もチェックされます。これまで、高血圧に対する治療は、一時的に血圧を下げる方法が主流でしたが、現在は、継続的に血圧を下げる治療法にシフトしつつあります。今後はED治療も、血管の改善という観点からアプローチしていくことが十分に予想されます。

EDとの向き合い方

仲の良い40代夫婦

最後に、EDときちんと向き合い、少しでも自覚症状があるうちに治療するということは、未来の自分の健康を維持したり守ることにもつながる、ということを心にとめておきましょう。

男性の健康バロメーターを管理する人の多くはパートナーの女性であることから、女性もEDとの関わり方を共に考える必要があるのではないでしょうか。EDは本人だけでなく、パートナーも気が付くことができる生活習慣病と言えます。よって、EDかもしれないと少しでも疑いがある時は、問題を先送りせず、病院に相談するよう促すのもパートナーの大切な役目であると言えます。

治療を受けた結果、夫婦仲が良くなったり、自信を取り戻したり、若々しくなったというケースも数多く存在します。EDの早期発見および治療は、健康を維持していく上で非常に重要なことなのです。

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2016/08/05

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