インプラント治療が出来ない人と出来る人の違い!

インプラント治療が出来ない人と出来る人の違い!

インプラント治療は、失った歯を補う優れた方法ですが、治療を受けられる人と受けられない人がいることを知っていますか?どういう理由からなのでしょうか。

インプラント治療を始めるにあたって

インプラントイラスト

インプラント治療によって、見た目もきれいになり、食事においても元通り噛んで食べられるようになり、歯を失った人もまた健康的な生活を送れるという期待がされますが、そもそもインプラント治療は全ての人を対象とした治療ではありません。

成長が落ち着き、インプラント治療にしっかり耐えられる顎の骨があることが前提になります。18歳以下の人は、成長に伴い顎の骨が広がっていくことが予想され、インプラントの位置が定められませんので、時期を遅らせるよう勧められます。また、インプラント治療後も口腔内の衛生を保つメンテナンスができることが求められます。

リスクとなる疾患

薬イメージ

絶対的不適応

インプラント治療が絶対にできない人は、

  • ①顎の骨に放射線治療を受けている
  • ②糖尿病
  • ③ホルモン治療を受けている

上記の人になります。

この場合は、インプラント治療の効果ができないうえに、他の健康被害を及ぼす危険性があることがわかっています。

①放射線治療を受けている

まず、がんなどの治療で放射線治療を受けていると、口の中に炎症が起こりやすく、骨髄炎を引き起こすことがあります。麻酔によっても骨髄炎が発症する可能性があるので、インプラントに限らず、外科的な手術は避けるべきとされています。

②糖尿病

糖尿病も同様です。糖尿病になると免疫機能が衰えます。それにより、インプラント治療をしても、骨に結合する働きが悪くなりますので、治療効果が出ません。さらに、インプラント治療中は腫れや痛みで食事をいつものように取れない状態が予測できますが、糖尿病治療のために血糖を下げる薬やインスリン注射を使っていると、低血糖を引き起こします。糖尿病の中でも重症の1型糖尿病は、インプラント治療には大きな危険が伴います。

③ホルモン治療を受けている

それから、ホルモン治療を受けている人は、特定の薬の服用が原因で骨が壊死するリスクが高く、外科的手術を受けるとその周辺の骨に影響が出ます。つまりインプラント治療ならば、顎の骨の摘出という事態を招きかねません。

歯が痛いシニア

相対的不適応

インプラント治療が受けられない可能性があるのは、

  • ①重度の歯周病
  • ②歯が抜けていた期間が長い
  • ③噛み合わせが悪い

といった口腔内の問題を抱えている人です。

①重度の歯周病

重度の歯周病だと顎の骨が大きく溶けてなくなっていて、骨にインプラントを埋め込むスペースを確保できませんし、治療をしたところで歯茎の炎症を起こし、維持できません。

②歯が抜けていた期間が長い

歯が抜けていた期間が長い人も、インプラントを埋め込むスペースがないことがほとんどです。歯がない状態が続くと、噛み合わせを求めて、歯が詰められていくのです。インプラント本体と埋め込むためのスペースで、6.5mmは必要とします。

③噛み合わせが悪い

噛み合わせが悪いと噛む力が過剰にかかるので、一般的な噛み合わせを想定した作られたインプラントが耐えられなくなります。

喫煙者のリスク

煙草を折る男性

喫煙者は、歯周病もよく見られますし、歯茎の血行が悪く抵抗力が低いことや、唾液の分泌が減って免疫が落ちることなどで、口腔内の健康状態が悪いので、インプラントを受ける前に、禁煙した方がいいでしょう。

その他のリスクとその解決策

その他、アルコール依存症の方や妊娠中の女性は、外科的手術を行うのにいいコンディションではありませんので控えますし、循環器系などの全身疾患がある場合は主治医の許可が必要となります。相対的不適応にあてはまる場合は、生活習慣の改善や、先に問題となる部分の治療を受けることで症状をコントロールすれば、治療を受けられるかもしれません。

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