安全なほくろと危険なほくろの見分け方!

安全なほくろと危険なほくろの見分け方!

誰でも一つや二つ、顔や身体にほくろがあるのではないでしょうか。ほくろに危険なものがあることを知っていますか?

ほくろのある部位によって、その人にしかない魅力になったり、反対にコンプレックスになったりもします。そんなほくろは、自分の顔や身体を特徴づけるものでしかないように思えますが、病気のサインにであることがあります。

ほくろの正体とは

鏡を見る女性

ほくろは、皮膚の中の「メラニン」という色素が集まりできています。単純黒子と色素性母斑の二つに分けることができます。単純黒子は、皮膚の浅いところでメラニン色素が生成されたもので、比較的小さいのが特徴です。色も薄い茶色から黒いものまであります。一方の色素性母斑は、良性の母斑細胞と呼ばれるメラニン色素が含まれた細胞が増殖したものです。最初は小さなほくろであっても、徐々に大きくなったり盛り上がったりします。

危険なほくろは皮膚がんの一種「メラノーマ」

ほくろを虫眼鏡で見る人

ほくろは顔をはじめ、首や胸元、腕や足、背中やお尻など身体にもできます。ほくろができそうにない部位にできたら…それは危険なほくろかもしれません。危険なほくろとは、メラノーマと呼ばれるほくろによく似た皮膚がんの一種です。ほくろに外見が似ているため、がんであるとわかりにくいのです。

メラノーマは悪性黒色腫と呼ばれており、メラノサイトが癌化してできたものです。がん細胞がメラニン色素を大量に作り出すため、ぱっと見、ほくろに似ています。このメラノーマは、胸やお腹、背中の中心部や、手足の付け根など通常のほくろができる部位にできるケースがあります。白色人種や日本人であれば色白の人に多くみられます。

おかしな場所のほくろには要注意!

イエローカードを出す医師

一方、日本人に多いケースですが、例えば足の裏や手のひら、また、稀に舌など、ほくろのできにくい部分にメラノーマができるケースがあります。なお、爪にもメラノーマが発生しますが、この場合は爪に黒い筋となって現れるため、ほくろとは違うと気づきやすいのです。さらに、部位は特に関係なくできる場合もあります。この場合、普通のほくろと違い、どんどん黒い部分が広がってきます。そのため、メラノーマに気づきます。

ほくろができにくいところにできた場合は、「もしかしたら皮膚がんなのでは?」と疑いを持てますが、そうでない場所の場合は、なかなか見分けが付かず、がんの進行を促してしまいます。ですので、そうならないための他の見分け方もご紹介します。

危険なほくろの見分け方

まずはほくろの中心に線を引いてみましょう。ほぼ左右対称なら、通常のほくろです。しかし、明らか右と左で形や大きさが異なる場合、メラノーマの可能性があります。

また、色にも注目してみましょう。ほくろの色は黒かったり薄茶色だったりしますが、黒なら黒、薄茶色なら薄茶色と、一定の色が広がっています。しかし、メラノーマの場合、1つのほくろの色調が様々で、黒や茶色、うす茶色が混じって存在します。このようなほくろが成人以降にできたのであれば、メラノーマの疑いがあります。

大きさ

さらに、6ミリ以上のサイズのほくろや、ほくろと皮膚との境界がはっきりしないものもメラノーマの可能性があります。すでに書いたとおり、ほくろがどんどん大きくなってきている場合も、メラノーマの可能性がありますので、注意が必要です。

メラノーマは早期治療が大切

救急車

皮膚がんには様々なものがあり、メラノーマはそのうちのおよそ5%程度と割合は少ないのですが、死亡率が高く、皮膚がんによる死亡者の死因の8割がメラノーマです。メラノーマは小さくても他の臓器やリンパ節へ転移します。一度できると急速に大きくなり、非常に予後の悪いがんとして知られています。

ごく初期の段階で見つかれば、切除手術を行うことで完治できますが、進行速度が速いため、見つかってから1~2ヶ月程度で内臓に広がって死亡に至るケースも多くみられます。

さらに、メラノーマは抗がん剤がなかなか効かず、また、放射線治療も効果が低いのが特徴です。

ほくろができた時、どんなほくろなのか、できた場所はどこか、形や色はどうか注意深く見てみましょう。早期発できればそれだけ生存率も高まります。後悔しないためにも、早めの受診を検討しましょう。

ほくろについての
よく読まれている記事

1

2016/11/18

安全なほくろと危険なほくろの見分け方!