うつ病はある時突然やってくるように思えるかもしれません。しかし、実際は病気のサインが以前から出ているケースが多いのです。そのサインに気づかずにいると、うつ病を発症してしまいます。
うつ病の症状とその兆候
うつ病になると、突然無気力になり、何も楽しいと思えない、何も考えたくない・考えられない…といった状態になります。このような状態になるまでの間に、実は兆候があります。兆候は身体的なもの、そして、精神的なもの、さらには行動パターンにも表れます。
まずは身体的な兆候についてみてみましょう。うつになると、身体にも変化が表れます。
- (睡眠の変化)よく眠れなくなる
- (睡眠の変化)それまで起きなかったような早い時間に起きたりする
- (食欲の変化)食欲がなくなる
- (食欲の変化)食欲が異常に湧く
- 急激に痩せたり太ったりする
- (身体疲労)特別忙しかったり、激しい運動をしたわけではないのに、疲れがとれない
- (身体疲労)朝からだるく、なんとなく体調がすぐれないといった状態が続く
などです。
次に、精神的な兆候をみてみましょう。
- 感情が乏しくなったと感じる
- 何をしても楽しめない
- 何に対しても面倒・おっくうだと感じる
- ちょっとしたことで悲観的になったり落ち込んだりしやすくなる
- 心配するようなことがなくても、強い不安を感じる
- (嗜好の変化)明るい色の服を好んでいたのに、黒や紺など、暗い色の服を好むようになる
などが挙げられます。
うつ病による行動の変化
このように精神と身体に兆候の出るうつ病ですが、それにより、行動にも変化が表れます。仕事に対する意欲が低下し、遅刻・欠勤が増えます。また、注意力散漫となり、仕事でのミスが増え、効率が下がります。また、責任あるポストから逃げたいという思いが強くなります。このような状態が続き、やがて仕事を辞めたいと思うようになるのです。
うつ病になりやすい人や性格は?
うつ病にはなりやすい性格があります。
真面目で正義感が強く、完璧主義といった人になりやすい傾向があるようです。また、頼まれごとを断れないタイプや自分の意見を言えずにため込むタイプなどもうつになりやすい傾向にあります。
うつ病の治療に重要なのは休養です。しかし、根が真面目なタイプほどうつ病になりやすい傾向にあることから、疲れていても休むことは良くないと考えてしまい、休まずに仕事や学校に行こうとします。しかし、このような頑張りが、うつ病を悪化させることになります。
うつ病かなと思ったら早めに受診を!
うつ病は突然やってくるのではなく、兆候があります。上記で挙げたような兆候が当てはまるようであれば、心療内科や精神科など専門の病院やクリニックを受診しましょう。頑張りすぎて、うつを悪化させては元も子もありません。治療に専念するために、いったん頑張ることを辞めるのも大切なことなのです。