親のアレルギー体質はこどもに遺伝する?

親のアレルギー体質はこどもに遺伝する?

親のアレルギーはこどもに遺伝するのでしょうか?アレルギーを持つパパとママなら、気になることですね。実際はどうなのでしょうか。

アレルギーは遺伝するのか?

遺伝子イメージ

結論から言うと、小児アレルギーの発症に遺伝因子は関係します。つまり、アレルギーは親から子へ遺伝する確率があるということです。しかしながら、パパやママがアレルギーだからと言って、必ずしもこどもも小児アレルギーになるとは限りません。

というのも、小児アレルギーの発症には遺伝因子以外の因子も大きく関わっているということがわかっているからです。では、遺伝因子以外に、小児アレルギーの発症を決定する因子として、どういったものがあるのでしょうか。

アレルギーの遺伝以外の要因:環境因子

遺伝因子以外に小児アレルギーの発症に関わる因子とは、環境因子です。環境因子とは、

  • 花粉やハウスダストといったアレルゲンに暴露される
  • 人間関係や仕事上の悩みといった社会的ストレス
  • 不規則な食生活や乱れた生活リズム

などです。

このような環境因子に時間をかけて晒されることで、アレルギー反応を引き起こす鍵となるIgE抗体が体の中に蓄積します。蓄積したIgE抗体の量がある一定の量を超えたときに、小児アレルギーを発症すると考えられています。

親がアレルギー体質だと小児アレルギーが発症しやすい

母親と赤ちゃん

また、親からアレルギーの遺伝因子を受け継いだこどもは、遺伝因子を持たないこどもに比べてこのIgE抗体が体の中に蓄積しやすいのだと考えられます。したがって、同じような環境で生活していてもーつまり、同じような環境因子に暴露され続けていても、小児アレルギーを発症するこどもとしないこどもとがいるというわけです。

実際に、アレルギーを発症する患者さんは、一つの家族内に集まる傾向がある(家族集積性)があることも知られていますが、これも遺伝因子の存在を裏付ける根拠の一つになると思います。また、両親が共に何らかのアレルギーを持っている場合と、片方の親だけが何らかのアレルギーを持っている場合とを比べると、両親ともに何らかのアレルギーを持っている場合の方が、何らかのアレルギーの素因を持ったこどもが生まれやすくなるということは、すでに多くの文献で示されています。

アレルギーは優性遺伝

積み木

アレルギー遺伝は優性遺伝であることが知られています。遺伝によって親から子へと伝えられる性質のことを形質と言います。両親の遺伝子の形質が異なっている場合、どちらか強い方の形質がこどもに受け継がれることになります。強く現れる遺伝子の形質を優性遺伝子といい、そのような遺伝形式を優性遺伝と言います。すなわち、親がアレルギーを持っている場合、アレルギーの遺伝形質は残念ながら強く現れるというわけです。

アレルギーを発症させないために

幼児と食事をする母親

先に述べたように、小児アレルギーの発症は遺伝因子のみでは決定しません。ですから、環境因子をうまくコントロールしていけば、小児アレルギーの発症を防ぐ、あるいは遅らせることができるでしょう。
たとえば、

同じものを食べ続けない

朝食や昼食に、いつも同じものを食べるのではなく、1日置きに食べるなどの工夫が大切です。

ストレスをためないこと

適度にストレスを発散させることはとても大切

口に含むものだけでなく、肌につけるものにも注意する

小麦を原料に用いた石けんを使用していた人が、小麦アレルギーになったという例があります。経口だけでなく、接触によっても暴露されるということを忘れずに気をつけましょう。このように、小さなことを気をつけて生活すれば、環境因子による影響を下げることは可能でしょう。

パパやママがアレルギー持ちだからといって、こどもにも小児アレルギーを発症させてしまうと悲観的になるのではなく、遺伝因子の他にアレルギーの発症を決定する環境因子の影響をいかに下げるかを考えて、お子さんの小児アレルギーの発症を防ぎましょう。

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