思春期にきびと大人にきびの違いについて!

思春期にきびと大人にきびの違いについて!

この記事の監修ドクター|秋山 俊洋先生(目黒駅前アキクリニック)

思春期ににきびに悩まされる人は多いですが、大人になってからはどうでしょうか。思春期にきびと大人にきびの違いを見ていきましょう。

思春期ににきびに悩まされた人は多いと思いますが、大人になってからも変わらず悩まされている人は多いようです。特に女性は、20代を過ぎ、30代、40代になってもにきびができてしまうことがあるのではないでしょうか。

大人になってからのにきびは、思春期の時に比べて同じ場所に何度もできたり、生理前になるとできたりと、思春期の時とは違うタイプのものが多いように思いませんか?実は、大人のにきびと、思春期のにきびとは発生原因が異なります。また、できやすい場所も異なります。大人にきびと思春期のにきびとの違いをみていきましょう。

思春期にきびの原因はホルモン

女子高生

まずは発生要因ですが、思春期のにきびはホルモンが関係しています。思春期になると、男女問わずアンドロゲンという男性ホルモンの分泌が活発になるために、にきびが発生します。

このホルモンは皮脂を増加させるのですが、思春期は毛穴が小さいため、増加した皮脂が詰まってしまいます。その結果、皮脂を好んで栄養源にするアクネ菌が増えすぎてしまい、炎症が起こります。そのため、思春期のにきびの場合、赤ニキビが多いのが特徴です。

思春期にきびの特徴

思春期のにきびは、いわゆるTゾーン…額から鼻にかけてできやすく、皮脂腺の多い部分に発生します。Tゾーンは顔の他の部分の約7倍もの毛穴があります。そのため、にきびができやすいのです。

思春期のにきびは、ほとんどの場合、第2次成長期が終わる20歳頃までには落ち着きます。ただ、肌質にもよりますが、ひどいにきびを潰してしまうなど、適切なケアをしなかった場合、跡になって残ってしまい、肌にクレーターができてしまいます。

思春期にきびのケア方法

洗顔をする女の子

思春期にきびのケアは、こまめな洗顔が基本です。ただし、肌には適度な油分が必要ですので、洗顔のしすぎは肌の乾燥を招き、かえって皮脂を増やしてしまいます。また、脂っこい食事やスナック菓子の食べ過ぎはやめましょう。

睡眠不足も肌の大敵です。しっかり睡眠をとることで、成長ホルモンの分泌が活性化します。成長ホルモンは、肌の修復や再生、水分バランスや皮脂量をコントロールします。そのため、十分な睡眠が肌トラブルを回避するのです。この他に、髪の毛が肌に触れたりスマホを顔に押し当てて長時間話すことも肌への刺激になり、にきびができてしまうことがあります。

にきびができてしまったら、塗り薬でケアしますが、ひどい場合は、塗り薬に加え、飲み薬を服用することもあります。また、皮脂分泌を抑えるために、ビタミン剤を服用することもあります。

大人にきびの原因は生活習慣

鏡を見る女性

一方大人のにきびは複雑です。思春期にきび同様、皮脂の過剰分泌が原因の場合もありますが、この他にも、肌のターンオーバーの乱れ、化粧品やメイクによる毛穴の詰まり、生理前のホルモンバランスの乱れなどがあります。

大人ニキビは同じところにできる傾向があり、治った後、しばらくたってからまた再発することがよくあります。ストレスや睡眠不足、生活習慣などと深い関わりがあるのが特徴で、治療には、大人ニキビを発生させるこれらの要因を、根気強く取り除くことが必要です。

大人にきびの特徴

また、大人にきびは、顎や口の周り、フェイスラインといったUゾーンに発生する特徴があります。これらの部分は比較的皮脂の分泌が少ない乾燥しやすい部分ですので、どうしてにきびができるのか不思議に思うかもしれません。しかし、乾燥しやすい部分ということは、肌が固くなりやすいということでもあります。そのため、毛穴が詰まりやすくなってしまうのです。

大人にきびのケア

食事をする女性

大人にきびのケアはスキンケアと心身のバランスを整えること

また、加齢とともに肌のターンオーバーがうまくいかず、乱れてしまいます。そのため、古い角質がきちんと剥がれ落ちず、厚くて固い肌になってしまって毛穴が詰まってしまうのです。

さらに、ストレスや睡眠不足、偏った食事といった生活習慣も大人にきびを引き起こします。大人にきびは、様々な原因が複雑にからみあって発生するため、スキンケア対策はもちろんのこと、ストレスを解消したり、規則正しい生活と栄養バランスの良い食事をとるなど、完治には心身のバランスを整える必要があります。

このように、思春期にきびと大人にきびはそれぞれ原因や発生する場所が異なり、対処法も変わります。今以上に悪化させないためにも正しいケアを継続して行いましょう。不安な場合は、医療機関に相談すると良いでしょう。