大腸内視鏡検査ってどんな検査!?

大腸内視鏡検査ってどんな検査!?

近年増加している大腸がん。この大腸がんを早期発見できる心強い味方が「大腸内視鏡検査」です。いったいどんな検査なのでしょうか。

増加する大腸がん

内視鏡検査の風景

近年大腸がんは増加しています。日本人の食生活が急速に欧米化した結果、大腸がんを発症する人の数が年々増え続けています。肉を食べるようになったことや食物繊維の少ない食事が影響していると考えられています。また、近年高齢化が進んでいることも、大腸がんの発症率を上げていると言われています。

大腸がんの予防はもちろん、かかってしまった場合でも、できるだけ早く発見することが、病気の進行を止める手助けになります。

大腸内視鏡検査はどんな検査?

内視鏡機械

大腸がんの有無や大腸内の病気…例えば、大腸ポリープや潰瘍性大腸炎などの病気を見つけるのに役立つのが、大腸カメラによる大腸内視鏡検査です。大腸内視鏡検査は異常がなければ15分前後で終わります。

大腸内視鏡検査では、内視鏡を肛門から直腸へ挿入して、大腸の内部を観察します。この時にポリープなどの異変が見つかった場合、その部分を採取してその組織を検査に回す「生検」をします。なお、検査時にそのままポリープを切除して内視鏡的治療を行う場合もあります。

大腸内視鏡検査は肛門からカメラを入れることから、「痛い」「異物感がある」といったネガティブなイメージがありました。しかし、現在では医療技術の進歩や検査機器が改良されたことで、痛みなく検査を受けることができます。

また、無痛を謳っている医院・病院もありますが、最新の医療技術や医療機器を使っていることに加え、腕の良いベテラン医師がいることも多いようです。そのため、大腸内視鏡検査を受けるのであれば、経験豊富なベテラン医師の在籍しているところを選ぶと良いでしょう。

大腸内視鏡検査は検査代は?

医療費イメージ

大腸内視鏡検査は保険が適用されるケースとそうでないケースがあります。例えば、大腸がん検診や健康診断の便潜血検査でひっかかってしまった場合は、健康保険が適用されます。大腸内視鏡検査により、特に異常がなかった場合、3割負担で6,000円~9,000円程度となるようです。

ここで何らかの異常が見つかり、組織を一部採取して生検による病理検査を行うと、3割負担の場合でも1万円~2万円の費用がかかります。また、大腸内視鏡検査でポリープが見つかり、この時に切除による治療まで行うと、3割負担で2万円~3万円の費用がかかります。

なお、自主的に定期的な大腸内視鏡検査を受けたい、という場合は自費診療になります。その場合の自己負担額はおよそ1万8,000円ですが、検査の途中で異常が見つかり、生検による病理検査を行った場合は、組織検査部分のみ保険が適用されますが、費用は2万円~6万円かかります。また、ポリープが見つかり切除による治療を行うと、費用は6万円~10万円ほどかかります。

大腸内視鏡検査の流れ

前日夜の食事制限

おかゆ

大腸内視鏡検査は、前日夜の食事に制限があります。21時までに食事を摂ること、また、食事は脂っこいものや繊維質の多いものを避け、うどんやおかゆなど、消化に良いものを摂ります。飲み物に関しては、水、お茶、果肉の入っていないジュースやスポーツドリンクの摂取はOKです。

なお、どのような食品を避け、どのような食品はOKかについて書いた紙を、検査予約の際に病院がくれることが多いので、それを見て確認するようにしましょう。なお、就寝前に下剤を飲むことが多いようです。なお、たばこ、アルコールも控えて、早めに就寝しましょう。

検査当日は食事抜き

検査当日では、検査前は食事はしません。ただし、下剤を飲まなくてはならないことが多いようです。また、水やお茶などの飲み物を飲むのは問題ありません。最後にした便の状態を確認し、血が混じっている、色が異様に茶色い、カスが出る、黄色水様、水様といった特徴を記録します。

検査では鎮静剤や麻酔薬を使うため、検査後、車やバイクなどの乗り物を自分で運転して帰ることはできません。

検査の流れ

実際の検査は、診療台に横になり、医師が指で触診を行った後、麻酔入りのジェルを肛門に塗り、カメラを挿入しやすくします。お腹を楽にしてもらった後、鎮静剤を打ちます。また。消化管の動きを抑制する薬や、麻酔も使用し、患者の負担を減らした上で、検査しやすい状態にします。

大腸内視鏡検査は、検査が終わったら即帰宅できるわけではありません。検査後、院内の回復室等で2時間程度休む必要があります。その後、医師から検査結果の説明を受けます。特に問題がなければそのまま帰宅します。

大腸がんは自覚症状がでるまで時間がかかります。3年に1度は大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。