透析専門医

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高い専門知識と経験でサポートする透析専門医

透析は、腎臓疾患によって機能が低下してしまった腎臓の働きを、人工的に補う治療法です。血液浄化療法である透析治療を専門とし、日進月歩で進む治療法の進歩を、患者さんへ還元できるように、高い専門知識と経験でサポートするのが透析専門医です。

透析を受ける患者さんも、仕事を持ち、それぞれの生活を持っています。患者さんそれぞれの生活の質を落とさずに透析治療を行い、健康を維持し、充実した生活を送れるようにサポートする必要があります。透析専門医は、広い視野で患者さん目線に立ち、生活の質を考えるとともに、高い専門知識と経験で、数ある透析療法の中からそれぞれの患者さんに最適な透析治療を提供することが求められています。

透析専門医になるには

透析専門医になるには、内科、小児科、外科、泌尿器科、麻酔科、救急科の基本領域における専門医や認定医、指導医資格を取得したうえで、日本透析医学会が指定した施設において、専門研修プログラムを受講します。この研修は実際の透析患者さんの診療も行います。

このプログラム終了時に、指導医より透析専門医たる充分な能力があると認定された場合、学会の実施する専門医試験を受験する資格を得ることができます。この試験に合格すれば、透析専門医となりますが、資格取得後も5年ごとに、研修を受け、実績に対する評価を受けたうえで資格の更新が可能となります。

透析とは

・腎臓の役割は血液をろ過してきれいにすることです

腎臓は、腹部の後ろ寄り、腰よりも少し高い位置に左右対称に2つあり、大人の握りこぶしと同じくらいの大きさの臓器です。腎臓は尿を作る臓器として知られていますが、この働きは、血液をろ過して、老廃物や有害物質、余分なミネラル分や水分を取り出して、きれいな血液を全身に送り出し、要らないものは尿として排出するために行われています。

腎臓のこの働きで、体は不要物をため込まずに済み、健康を維持できるのですが、この腎臓の機能が低下すると、体は不要物や余分なミネラル、水分を排出できなくなります。このため、さまざまな悪影響が出てくるのです。

透析は、これらの悪影響を減らし、低下した腎臓機能の代わりをするための治療法です。

・腎臓の機能が1/10になったら透析が必要です

失われた腎臓の機能は回復させることはできません。このため、腎臓疾患の治療は、腎臓機能の低下をできる限り遅くすること、残っている機能をできる限り長く維持することに目的が置かれます。それでも腎臓機能が低下していき、元の機能の1/10になってしまったら、透析治療が必要となります。

・透析とは

低下してしまった腎臓の働きを人工的に補う治療法で、血液浄化療法とも呼ばれます。腎臓機能が低下すると不足する、不要物や不要水分の除去、血圧の調節機能などを人工的に補います。

透析治療には種類があります

①血液透析

日本で最も多く行われている透析方法で、医療機関で血液を機械へ通してろ過し、きれいにした血液を体へ戻す透析方法です。一週間に2~3回、1回4~6時間かけて行います。医療機関で行うので、安心して受けることができる治療法です。

②腹膜透析

腹部内部の空間(腹腔)に透析液を入れておくと、浸透圧の作用で血液中に残っている、腎臓の機能低下によって除去できていない老廃物や有害物質、不要なミネラル分や水分が透析液に移動します。不要物が溶け込んだ透析液を、新しい透析液に入れ替えれば、また血液の浄化が続けられます。

1日に3~5回、透析液を入れ替えます。1回に30分ほどかかりますが、通院せずに自宅や職場、旅行先などで、患者さん本人や家族によって行うことができるので、患者さんそれぞれの生活パターンに合わせて行え、治療に対する負担感が少ない治療法です。

腎臓の機能が比較的多く残っている患者さんが対象となる透析方法です。

③長時間透析(オ―バーナイト透析)

血液透析の一種で、通常の血液透析が1回を4~6時間かけて行うのに対し、1回8時間ほどかけて行います。緩やかに行うことで、血圧や体調などへの反応を緩やかにすることができ、通常透析では除去しきれない不要物も除去することができます。そのため、腎臓治療に欠かせない食事療法の制限を一部緩くすることも可能になり、体に優しい透析方法です。患者さんの拘束時間が長くなるのが課題ですが、オーバーナイト透析と言って、就寝時間を利用して行うこともできます。

④頻回透析

腎臓は本来24時間働き続け、血液をろ過し続けています。その本来の状態にできるだけ近づけようとしているのが頻回透析です。主に1日おきに医療機関で行います。体調変化が起きにくく、生活の質を維持できる透析方法です。

⑤在宅血液透析

医療機関で行う血液透析と同様の機械を自宅に設置し、医療機関と同じ方法や手順で患者さん自身が行います。介助者が必ず必要であること、患者さん本人と介助者が、方法や手順を医療機関で習得する必要があることなどのハードルはありますが、患者さんの望む回数や時間で行えること、長時間透析やオーバーナイト透析、頻回透析も自由に選べるメリットがあります。

自分に最適な透析方法を選びましょう

透析治療はどうしても憂鬱になりがちですが、患者さんの健康を維持し、生活の質を上げる大切な治療です。透析と一口に言っても、さまざまな方法がありますので、患者さんの生活パターンに合い、体に必要な方法を、かかりつけの透析専門医と充分に話し合い、最適な治療法を選びましょう。