リウマチ専門医

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内科や整形外科の知識、免疫学、最先端の薬学など、総合的かつ深い知識が必要とされる「リウマチ専門医」

リウマチや関節リウマチという病名を知っている人は多いでしょう。全身の関節が腫れて痛み、たいへん難しい疾患です。このリウマチを掲げた専門医があります。リウマチ専門医と言います。

リウマチ専門医は、関節リウマチだけを診療する専門医ではありません。関節リウマチと同じ原因で起こると考えられる自己免疫疾患という種類の疾患を、幅広く深い知識で診療する専門医です。

リウマチ専門医に期待されることと、4つの条件

リウマチ専門医は、自己免疫疾患を扱います。免疫機能は人の体を細菌やウイルスから守っているシステムですが、このシステムが異常を起こして、体の成分を攻撃してしまい起こるのが自己免疫疾患です。

自己免疫疾患はさまざまな全身症状が引き起こされることが多く、また、関節や骨に関する症状が多いため、内科か整形外科を基礎領域とするリウマチ専門医が多くいます。

リウマチ専門医には、内科や整形外科の知識、免疫学、最先端の薬学、患者さんの生活全体へ視野を広げることなど、総合的かつ深い知識が必要とされます。そのため、リウマチ専門になるには、以下の4つの条件があります。

①基礎領域の認定医か、専門医であること。②日本リウマチ学会の会員歴が5年以上あること。③日本リウマチ学会の研修単位を30異常取得していること。④日本リウマチ学会認定の教育施設で5年以上の研修を受けていること、です。

これら4つの条件をクリアして初めて、リウマチ専門医と認定を受けることができるのです。さらにリウマチ専門医は、更新制になっており、更新するためには日本リウマチ学会の研修単位を50以上取得することと、リウマチ性疾患を20症例以上診療したという実績必要となります。

リウマチ専門医は自己免疫疾患を診療します

リウマチ専門医が診療するのは自己免疫疾患という種類の病気です。免疫というのは、人の体が侵入してくる細菌やウイルスを排除する、大切な機能です。

免疫機能は、主に白血球の働きを指し、侵入してきた細菌やウイルスと戦いますが、自己免疫疾患は、この免疫機能が骨や筋肉など、体の構成成分を敵と認識して攻撃してしまう病気です。そのため、免疫機能に攻撃された部位では慢性的な炎症が起こり、痛みや発熱、全身の倦怠感なども起こります。

同じく免疫システムの異常で慢性的な炎症が起こる疾患に、アレルギーがありますが、こちらは外からの刺激に対して免疫システムが過剰反応して起こる疾患です。

自己免疫疾患には、以下のようなものがあります。

関節リウマチ

複数の関節で炎症が起こり、上半身、特に手足の指を中心に、関節の痛みや腫れ、こわばりが起きます。悪化すると関節が変形することもあり、男性よりも女性に多い疾患です。

全身性エリテマトーデス

全身のさまざまな臓器で炎症が起こります。発熱やかゆみのない発疹、疲労感や倦怠感が起こります。若い女性に多い疾患です。

全身性強皮症

指先からレイノー現象と言って、低温や緊張によって白くなる、紫色になるなどの色の変化が起こります。また、指先から皮膚の硬化が起こり、体幹へ向かって広がります。顔に硬化が起こることもあり、動作に障害が起こることがあります。関節痛や臓器の障害を伴うこともあります。

多発性筋炎

手足や全身の筋肉に炎症が起きます。症状は、筋力の低下や筋肉痛、疲れやすくなる、日常の動作が困難になるなどです。他にも、特徴的な皮膚炎や肺炎を伴うこともあります。

血管炎

下半身を中心に紫色の斑ができ、関節痛や腹痛、腎臓の炎症を伴います。小児に多い疾患です。

シェーグレン症候群

口内の唾液腺、眼の涙腺などが炎症を起こし、乾燥症状が起こります。臓器の異常を伴うこともあります。全年代に起こる疾患です。

リウマチ専門医が行う治療とは

リウマチ専門医が扱う疾患は、原因不明のものが多く、いずれも極めて難しい疾患です。国の指定難病になっている疾患が数多くあります。これらの疾患に、リウマチ専門医はどのような治療を行うのでしょうか。主なものは以下の2つです。

①抗炎症薬

ステロイドなどの抗炎症薬を使い、全身の炎症を抑え、関節や筋肉、臓器の破壊を防ぎます。

②生物学的製剤

最先端の薬剤で、細胞間の情報伝達物質を用いて、炎症の原因である免疫機能へ抑制指示を出し、症状を抑えます。

他にも、症状を抑制する薬は多数あり、それぞれの患者さんの症状や生活に合わせて使われ、症状の進行を抑えて、患者さんの生活の質の維持や向上、改善に役立てられます。

朝の手のこわばりはリウマチ専門医へ

関節リウマチの初期症状の1つに、朝起きると手がこわばって、うまく動かせないというものがあります。軽いうちはしばらくすると治ってしまうので、関節リウマチの発見が遅れることがあります。

関節リウマチは、早期発見で症状が軽いうちに治療を行うと、症状の進行を遅らせることができ、患者さんの生活を守ることができます。気になる症状はリウマチ専門医を受診しましょう。