眼科専門医

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目を専門に診る眼科専門医について

眼はとても小さな臓器ですが、担っている役割はとても大きいものがあります。人が周囲から得る情報のおよそ8割は眼で見て得ると言われています。ですから、眼の疾患は、患者さんの生活の質を大きく損なうものになります。眼科専門医は、患者さんの眼の健康を守り、生活の質を維持することが目標に、診療を行います。

眼科専門医になるには

眼科専門医になるには、医師国家試験合格後、既定の臨床研修を2年受けた後、4年間の眼科研修プログラムを受ける必要がありますが、このうちの1年間は、常勤の眼科専門医が8人以上いる総合病院以上の、充実した施設で研修を受けることが定められています。これら合計6年間の研修の後、日本眼科学会が行う専門医認定試験を受験し、合格して初めて、眼科専門医になることができるのです。

眼科専門医は眼を診療します

人は情報のおよそ8割を、眼で見ることで得ていると言います。そのため、たとえ失明に至らなくても、眼の疾患は患者さんの生活の質を著しく低下させてしまいます。ですから、眼科専門医は、第一に患者さんの失明を防ぐこと、次に患者さんの眼の健康を守ることを目標に診療を行い、患者さんの生活の質を維持することに力を傾けています。

日本の眼科診療は、世界でも有数で、失明率も世界最低の0.14%です。しかし、生活の変化や、高齢化など社会構造の変化は大きく、眼科専門医も日々の診療と、研究双方の進化を進めています。

眼科専門医が診療する世代も疾患も幅広い

眼科専門医へ受診する患者さんは、まさに生まれたての新生児から、子ども、成人、高齢者と全年代を網羅しています。対象となる疾患も同じく幅広く、関連する異常や疾患は眼だけにとどまらず、全身性の疾患であることも多いのです。

・周産期の異常

胎児は妊娠9ヶ月の頃に網膜が完成するのですが、これよりも早く生まれた未熟児では網膜の血管が未完成のまま生まれてくることになります。このため、弱視や、重症の場合は失明の危険もある未熟児網膜症が起こります。

・染色体異常

遺伝性の眼の疾患に、色の見え方に異常がある色覚異常があり、男性に多い疾患です。他には、水晶体が濁る疾患で、加齢ではなく先天的に起こる白内障や、眼球内の圧が異常に高くなる緑内障にも、先天的遺伝的に起こるものがあります。

・代謝異常

体には、必要なものをとり込んでエネルギー化し、不要なものを排出する働きがあり、これを代謝と呼びますが、この代謝機能に異常が起こると体内に不要物が留まることになります。この異常が目で起こると、水晶体が濁ってしまう白内障が起こります。また、糖尿病を原因とした糖尿病白内障もあります。

・炎症性疾患

人の体には、侵入する菌やウイルスを攻撃して排除する働きがあり、免疫機能と呼びますが、これが異常を起こして、自分の体まで傷つけてしまい、炎症を起こす疾患をアレルギー疾患と呼びます。これが眼の粘膜で起こると強いかゆみを生じ、アレルギー性結膜炎となります。眼の炎症性疾患医は、他にもぶどう膜炎などがあります。

・神経疾患

眼の神経である視神経に酸素と栄養を供給する血液が不足して、視神経に障害が起こることを虚血性視神経症と言います。他にも、脳卒中などの脳血管障害の後遺症として、視神経の障害が起こることもあります。

・内分泌疾患

体内の血液中にある糖分の濃度を調節するホルモンが減る、あるいは分泌されなくなって、血糖値が異常に上がってしまい、血管に負担を強いるのが糖尿病です。これは眼の血管にも影響し、網膜の血管でも損傷が起こり、それを補おうと新しい血管を作りますが、新生血管はもろいため出血して網膜剥離が起こります。これを糖尿病網膜症と言い、糖尿病の合併症の中でも注意が必要なものの1つです。

・悪性腫瘍

眼でも悪性腫瘍ができてしまうことがあり、網膜芽細胞腫は遺伝性の眼のがんです。

・近年増えているドライアイ

スマートフォンやPCなど、ディスプレイを見ることが増えた現代社会で急速に増えている眼の疾患がドライアイです。涙不足や涙の変質で、眼が渇きやすくなったり、異物感が生じたりします。

眼科専門医はこんな治療を行います

・検査

眼科専門医が診断のために行う検査はとても細かなもので、そのための検査機器は日進月歩で革新されており、医師が下す患者さんの疾患の正確な診断に役立っています。

・治療

点眼薬の処方が中心ですが、疾患によって異なる成分や効果を使い分けて処方します。

・視力矯正

患者さんひとりひとりに合った、眼鏡やコンタクトレンズの処方を行います。

・視覚リハビリテーション

視力低下や視野狭窄の患者さんの見る力の回復や、他の方法での補助を訓練し、日常動作をスムーズに行えるようにします。

・外科的治療(手術)

最も多く行われているのは白内障手術ですが、これは、濁ってしまった水晶体を砕いて取り出し、人工眼内レンズに置き換える手術です。他にも、涙が排出される管が詰まってしまう涙嚢炎の手術として、涙の通り道である鼻涙管に細い管を通す鼻涙管開放術などがあります。眼科専門医が行う外科的治療は、とても細かなものですので、高い正確性と技能で行っています。

見え方の異常は気づきにくい?早めの受診を!

眼の疾患で、急激に見え方が悪くなるものもありますが、多くの疾患はゆっくりと進行し、視野や視力がゆっくりと悪くなっていきます。日常的に使う眼ですので、変化に気づきにくいという問題があります。見え方がおかしいと気づいて受診した時には、疾患がかなり進行していることも多いのです。

見え方の異常は気づきにくく、進行することを念頭に置き、異常を感じたら、早めに眼科専門医を受診するようにしましょう。